みねおくんの徒然なるままに

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こんばんは。みねおです。

 

アマゾン・プライムで現在配信されている映画に「グランド・フィナーレ」というものがある。

 

2015年に公開された、イタリア・フランス・スイス・イギリスの合作映画。

 

スイスの高級ホテルで夏のバカンスを楽しむ、かつて「マエストロ(巨匠)」と言われたオーケストラの指揮者と、その親友で未だ現役にこだわる映画監督とのやりとりを中心に描かれる人間模様。

 

二人ともにそれぞれの道で「人生の真夏日」を過ごしてきたわけだが、その過去と自分の生き様との葛藤が全編に描かれている。

 

詳細は省かせてもらうが、この映画の中で私にとってとても印象的な登場人物がいる。

 

映画の中では完全な傍流なのだが、所々に登場する姿がなかなか面白い。

 

映画の冒頭、マエストロのところに英国王室の役人がやってきて、女王陛下の前で彼の代表作の演奏の指揮をとってくれと依頼に来る。

 

残念ながらその依頼は、無碍にも断れられてしまうのだが、その役人が引き上げざま、温泉に浸かっているある人物を見て、「おや、あれは”彼”じゃないか!」お付きの部下も「本当だ。彼ですな」

と半ば皮肉を込めて言う。

 

温泉に浸かっているのはキャップをかぶり、サングラスをかけた太った男。

どう見ても、かつてサッカーのアルゼンチン代表選手だった、マラドーナをモデルとした人物である。

 

2015年に作られた映画で、イギリス人はいまだにマラドーナに対して敵意を持った反応をしているのだ。

 

私のような中年のサッカーファンなら覚えている人も多いだろうが、知らないと言う人のために書いておくことにしよう。

 

時は1986年、メキシコで行われたワールドカップ・サッカー。

マラドーナを有するアルゼンチンがW杯2度目の優勝を果たした大会である。

 

この大会の準々決勝で、アルゼンチンはイングランドと対戦する。

 

当時は両国の間でフォークランド紛争が終わったばかりで、政治的にも因縁の対決であった。

 

結果はアルゼンチンが2対1で勝利するのだが、そのアルゼンチンの2点はマラドーナが決めたゴールなのだが、いずれもW杯の歴史に残る得点であった。

 

1点目は「マラドーナの5人抜き」と言われるように、ハーフェイライン手前でボールを受けたマラドーナが、そのままドリブルでイングランドの選手を5人抜いて決めたもので、W杯史上最高のゴールを言われたもの。

 

サッカーの母国を誇るイングランドからしたら、これほど屈辱的なゴールはない。

 

さらに2点目。

俗に「神の手ゴール」と言われた、正規の大誤審によるマラドーナのヘディングシュート。

ビデオでよく見ればハンドであることは明らかなのだが、主審はゴールを認め、これが決勝点になった。

 

この「恥」と「怒り」の感情が、いまだにイングランドはマラドーナに対して持ち続けているのだなあと痛感したのである。

 

この映画の監督がどのような意図でこのような演出をしたのかは定かではないが、一説にはこの映画の監督が少年の頃に両親を交通事故で失ったのだが、本人はマラドーナの試合を見に行っていたために難を逃れたとか。。。

 

見所はたくさんある映画なのだが、こんな視点を持ってもいいですよね?