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目次

  •         PTSD
  •         タンパク質阻害薬の基礎知識
  •         マウス実験から見るタンパク質阻害薬の効果
  •         人間における記憶の固定化と治療の難しさ
  •         PTSD治療の未来とタンパク質阻害薬の可能性
 
 

みさんは「タンパク質阻害薬」という言葉を聞いたことがありますか?。今回はこのタンパク質阻害薬がどのように私たちの記憶に影響を与えるのか、そして特にPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療にどのように役立つのかをテーマにします。

                                                                                                                             

まず、私たちの脳の中で記憶がどのように保存されているのかを考えてみて欲しいのですが。例えば、何か楽しい経験をした時、その記憶は脳の中でどのように保存されるのでしょうか?


                                                               脳の神経細胞が互いに通信することで記憶が形成されると言われています。その通信を強くするために、シナプスと呼ばれる部分で新しいタンパク質が合成されます。つまり、シナプスの伝達が強くなることで、私たちの記憶がより鮮明になるのです。

 

                                                                では、逆にタンパク質の合成を止めるとどうなるのでしょうか?記憶が形成されず、すぐに忘れてしまうということになります。


これを利用して、トラウマ記憶を薄れさせることができるのではないかと考えられています。

 

                                                               PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは、過去の恐ろしい体験やトラウマによって引き起こされる深刻な精神的障害です。戦争、災害、事故などを経験した人々は、その恐怖を思い出すたびに心が痛むことがあります。

                                                             
                                                                この時、もし記憶が脳の中で物理的に固定されていなかったら、どんなに楽だったでしょう?。



しかし、記憶は脳の中に物理的な証拠として残っています。そのため、思い出すたびに鮮明に蘇ってくるのです。


過去のトラウマ体験が強く影響し、その記憶が日常生活に悪影響を及ぼす症状のことです。


                                                               その辛い経験を何度も思い出すことで苦しんでいたら辛いことですよね。


その記憶はなぜそんなにも鮮明に、そして繰り返し思い出されるのでしょう。実は、その背後には脳の複雑なことが関係しているからなんです。

                                                                記憶は私たちの脳の中に物理的な形で存在しています。脳の特定の部分にある神経細胞(ニューロン)の間で情報が伝達され、その結果として記憶が形成されます。


                                                                このプロセスにはシナプスと呼ばれる神経接合部が重要な役割を果たします。



このシナプスが強化されることで記憶がより鮮明になるということをご存知でしょう。これは、脳が新しい情報を取り込み、その情報を強化するためにタンパク質を合成することによって実現されます。

 

                                                                PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、過去のトラウマ体験が強く影響し、その記憶が日常生活に悪影響を及ぼす症状なんです。




                                                                記憶は私たちの脳の中に物理的な形で存在しています。脳の特定の部分にある神経細胞(ニューロン)の間で情報が伝達され、その結果として記憶が形成されます。このプロセスにはシナプスと呼ばれる神経接合部が重要な役割を果たしてくれてます。


                                                               シナプスが強化されることで私たちの脳の中で記憶がどのように保存されているのかを考えてみたいと思います。



たとえば、何か楽しい経験をした時、その記憶は脳の中でどのように保存されるのでしょうか。脳の神経細胞が互いに通信することで記憶が形成されると言われています。その通信を強くするために、シナプスと呼ばれる部分で新しいタンパク質が合成されます。

                                                         

 

では、タンパク質阻害薬は、この薬は、脳内で新しいタンパク質の合成を抑制する働きを持っています。タンパク質の合成が止まると、シナプスの強化が阻害され、新しい記憶の形成や既存の記憶の再強化が難しくなります。

                                                                                                                              これがどのようにPTSDの治療に役立つのでしょうか。例えば、ある研究では、トラウマ体験を思い出している時にこの薬を投与すると、その記憶が薄れることがわかったそうです。でもですね、この方法には大きな課題があります。患者さんがトラウマ体験を思い出すこと自体が非常に辛いことでもあるからです。

 

 

マウスの実験では、青いレーザーを使って脳内の特定のニューロンを刺激することで、恐怖体験を思い出させることができます。驚くべきことに、同時にタンパク質阻害薬を投与すると、マウスはその恐怖体験を忘れてしまうのです。

                                                                この実験は、記憶がシナプスの強化に大きく依存していることを示しています。さらに、この研究は、マウスを使った実験で、脳内のタンパク質合成を抑えると、その恐怖体験を忘れてしまうことが示されました。



                  人間でも、以前にトラウマになるような強烈な記憶があった場合、その記憶を思い出している時にタンパク質合成を阻害すれば、その記憶は薄れるかもしれません。


                                                                人間のPTSD治療においても同様のアプローチが可能であることを示しています。でもですね、先ほど述べたように、人間の場合はトラウマ体験を再び思い出すことが大きな障害となります。

 

 

人間の記憶は非常に強力で、脳の中に物理的な証拠として存在しています。そのため、トラウマ体験を一度記憶すると、その記憶は簡単には消えません。

 

                                                                さらに、記憶は何度も再固定化され、強化されることがあります。皆さんは、お酒を飲んで嫌な記憶を忘れようとすることがあるかもしれませんが、その効果は一時的なものです。


井ノ口先生によれば、私たちは古い記憶を不安定にし、新しい記憶と連合させて再固定化する過程を自然に行っています。しかし、これがうまくいかない場合、PTSDのような症状が現れるのです。

 

そして、脳機能の研究は、21世紀に残された科学研究の最後のフロンティアの一つです。ここ20年余りの研究の進展により、学習・記憶などの脳の高次機能を分子レベルで理解することが現実のものとなってきました。


                                                                 特に記憶の分子機構を明らかにすることは、PTSDのような精神疾患の予防・治療に大きな希望をもたらしています。タンパク質阻害薬を使って記憶を弱める方法は、まだ研究の初期段階にありますが、その可能性は非常に高いです。

 

                                                               みなさんは、このような研究が進むことで、未来のPTSD治療がどのように変わるか、考えると今のPTSDによるフラッシュバックの体験に苦しむことが軽減されたらどうでしょう。

 

PTSDと記憶の関係を理解することは、その治療法を見つけるための重要な一歩なのかもしれませんよね。タンパク質阻害薬は、脳内で記憶を形成・強化するプロセスを妨げることで、トラウマ記憶を弱める可能性を持っています。


                                                               マウスの実験では、その効果が確認されており、人間においても同様のアプローチが期待なされています。ですが、トラウマ体験を再び思い出すことが治療の大きな障害となるため、この方法の実用化にはさらなる研究が必要のようです。

                                                                未来のPTSD治療に向けて、記憶の分子の進歩を通じて人々の生活を改善するための努力は続いています。皆さんも、私たちの脳がどれだけ複雑で興味深いものなのか、そしてその理解がどれほど重要なのかを感じていただけたら嬉しいです。

 

 

                                                               参考文献

 

https://www.ils.u-toyama.ac.jp/text/%E4%BA%95%E3%83%8E%E5%8F%A3-%E9%A6%A8/

 

https://www.nature.com/articles/s41593-019-0523-z

 

https://www.sciencedaily.com/releases/2019/11/191112095740.htm

 

https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-981-13-9501-7_5

 

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いただきましてありがとうございました。

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心の傷は誰にもあります。以前は殆ど自信というものが感じられなかったのが、本人が意識をしなくても以前とは違った表情や話し方をするようになります。

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