今日は奨学金問題についてお話ししたいと思います。このテーマは、多くの若者やその家族にとって非常に重要であり、私たちが直面している現実をしっかりと知っていこうという気持ちが大切だと思いましたのでシェアします。

 

 

この会を通じて、奨学金問題が多くの若者やその家族にとって深刻な問題であることがわかりました。鴨田譲弁護士と岩本奈々さんの貴重なお話と主催者の反貧困ネットワーク理事の藤田考典氏は、私たちにとって非常に有益であり、今後の取り組みへの大きな示唆を与えてくれました。

 

 

 

 

岩本奈々さんは、「奨学金帳消しプロジェクト」を立ち上げ、若者の貧困問題に取り組んでいる熱心な活動家です。岩本さんは次のようなテーマについて話してくださいました。

  • なぜ私たちはこれほど多くの債務を抱えているのか?
  • アンケートから見る奨学金返済中の若者の現状
  • 「金融ビジネス化」する奨学金と取り立ての強化
  • アメリカの「Debt Collective」のたたかい
  • 債務に立ち向かう社会運動の可能性
  • 今後の展望

 

弁護士鴨田譲氏のお話

弁護士の鴨田譲さんは、奨学金返済の救済手段について具体的な手続きや法的支援の重要性を説きました。弁護士の鴨田譲氏の説明によると、奨学金問題は以下のような現実を抱えています。

  • 延滞が9ヶ月を超えると裁判所に支払督促が自動的に申立てられる
  • 2008年には2173件だった支払督促の申立件数が2009年には7713件、2011年には10005件に増加
  • 返済者の80%以上が年収300万円以下
  • 利息や延滞金のカットがないため、返済月額の設定のみが行われる

 

 

日本学生支援機構の収入

鴨田氏は、日本学生支援機構の収入構造についても触れました。2010年度には利息収入が232億円、延滞金収入が37億円に達しており、これらの収入は銀行や債権回収業者に渡る仕組みになっています。また、民間銀行からの貸付残高は約1兆円で、年間利払いは23億円にもなります。この現実は、奨学金が「金融事業」として運営されていることを示しています。

 

 

救済手続き

奨学金返済にはいくつかの救済手続きがあるということ。

  1. 返還期限猶予
    • 経済困難や傷病などの事情で返還が難しい場合、1年間の猶予が認められます。
  2. 減額返還
    • 災害や傷病、その他経済的理由で返還が困難な場合、返還月額を減額して返還期間を延長できます。
  3. 返還免除
    • 本人が死亡または労働能力を失った場合、返還が免除される制度があります。

 


まず、なぜ私たちはこれほど多くの債務を抱えているのでしょうか?奨学金を借りる学生が増えていることが一因です。2004年には4.3人に1人だったのが、今では2.7人に1人が奨学金を借りています。平均借入金額は324万円で、12.1%の人は500万円以上の借金を抱えています。このような状況では、返済が大きな負担となり、人生の選択肢が狭まってしまいますよね。

特に心を痛めるのは、返済が困難で自殺を考える若者が増えているという現実です。返済が困難になり親に迷惑をかけたくないから・・・・という理由で自殺をしようと考えていた若者の心情です。低賃金労働や不安定な雇用環境の中で奨学金の返済に苦しみ、精神的に追い詰められてしまうケースが多いのです。に追い詰められてしまうケースが多いのです。

 

 

例えば、20代のアルバイトの若者が、心身の不調で正社員になれず、奨学金の返済に追われて生きることすらしんどく感じている状況を聞くと胸が痛みます。私もシングルマザーになった後、娘が看護学科に進学する際に娘が奨学金の貸付をしましたし、私自身もこれから大学でさらに学び、研究していくために現在の奨学金制度を知ることと、守り方を知ることは大切なことだと思っています。

 

また、返済が困難なため、免除制度を利用するために自殺を考える若者もいたことです。これは非常に悲しいことであり、私たちが直面している奨学金制度の問題点を浮き彫りにしています。奨学金を返済できない人たちが「延滞金地獄」に追い込まれる現状を考えると、政策などの仕組みに疑問を感じながらお話を聞いていました。何かを変えなければならないと強く感じます。

 

岩本菜々さんが立ち上げた「奨学金帳消しプロジェクト」は、この問題に真正面から取り組んでいます。彼女は一橋大学大学院で学びながら、NPO法人POSSEでボランティア活動を行い、若者の貧困問題に対して積極的に声を上げています。奨学金問題の解決に向けて、岩本さんのような活動は本当に重要で素敵な活動です。

 

アメリカでは、学生ローンの問題に対して若者たちが立ち上がり、社会運動を展開しています。岩本さんの話を聞き、私たちも、こうした前向きな取り組みを日本でも進めていきたいと思います。奨学金の返済が若者の未来や命を奪うことのないよう、制度の見直しや支援体制の強化が必要なのではと感じます。

 

弁護士 鴨田譲氏のお話

 

鴨田弁護士は、奨学金返済の救済手段について詳細に説明してくれました。まず、日本国憲法第26条第1項に定められた教育を受ける権利について触れ、奨学金が「借りるときは奨学金、返すときは金融事業」として運営されている現状を指摘なされていました。

 

また、延滞者が年々増加している背景には、不安定な労働環境や低賃金、ブラック企業の存在があると指摘しました。若者は返済に追われ掛け持ち仕事やブラック企業を辞めたくても、辞められないという人が多い実態です。

 

 

鴨田弁護士は、機構の回収強化策についても詳しく解説。特に延滞が9ヶ月を超えると自動的に裁判所に支払督促が申立てられること、延滞者の80%以上が年収300万円以下であることなど、厳しい現実を語りました。私は国の政策や法律の見直し、少子高齢化な時代の若者にとって、ますます生きづらい社会になっている気がしてなりませんでした。


貧富の格差は広がる一方です。また、ヤングケアラー、DV、虐待、不登校、引きこもり、で親を頼ることや身の回りの支えがない若者にとって、生きる意味を見失わないための支援や学習する場、話をする居場所を作ることや広げること工夫も重要なことです。家族が希薄化している社会の中で学び、心の拠り所があるだけで心の安心感や支えのある人や場があるだけで、救われる若者もいると思います。

 

そして、岩本さんは、奨学金問題が若者に与える深刻な影響について、自らの調査結果を交えてお話ししてくださりました。奨学金返済中の若者がどれだけ多くの債務を抱え、その結果として結婚や出産、転職など人生の重要な選択肢を失っているかを具体例を挙げて説明してくださいました。


例えば、借金のプレッシャーで結婚や子供を持つことを諦めたり、望まない仕事に就かざるを得なかったりする若者の声が背景にあるのではないかと、印象的でした。私は若者が奨学金の返済に追われ闇バイト、都内の立ちんぼ(パパ活)でお金を稼ぐ(一時的な収入)ことに足を踏み入れて犯罪やトラブルに巻き込まれるリスクさえ感じます。

 

 

救済手続きについて

鴨田弁護士は、奨学金返済に困難を抱える人々のための具体的な救済手続きも紹介しました。返還期限猶予や減額返還、返還免除の手続きについて、それぞれの条件や申請方法を詳しく説明し、参加者からの質問にも丁寧に答えていました。例えば、経済困難や傷病などの理由で返還が難しい場合、1年間の返還猶予が認められる制度があることなど、具体的な情報が多く提供されました。

 

返還免除と破産の手続き

奨学金返済がどうしても難しい場合の救済手段として、返還免除や破産の手続きについても説明がありました。特に返還免除については、本人が死亡した場合や重度の障害を負った場合に適用されることが紹介されました。また、破産手続きのデメリットとして、財産を手放さなければならない可能性や、個人信用情報機関への登録、職業や居住の制限などが挙げられました。若者は不安からグーグル検索をし、その情報や結果を鵜呑みにしてしまうことを指摘されて、少しでも奨学金の負担や情報の誤解を解消したいと訴えているように私は感じました。この取り組みは私だけの情報で止めるより、今現在、奨学金の返済で悩んでいる若者やお家族の方に届けたいと思いました。

 

 

貧困問題としての奨学金問題

奨学金問題は単なる教育の問題ではなく、貧困の連鎖や格差の固定化を助長する深刻な社会問題です。親の収入が高いほど子どもの大学進学率が高くなる一方で、低収入の家庭では高卒後に就職せざるを得ない現状があります。これにより、教育格差が拡大し、貧困が世代を超えて連鎖していくのです。

 

 

 
 
 
 

変えていくべき方向

鴨田弁護士は、奨学金問題を解決するための具体的な提案をいくつか示しました。例えば、返還金の充当順位を変更し、延滞金や利子を元金よりも優先して返済するようにすること。また、所得連動型返済制度の導入や、全ての貸与奨学金を無利子にすること、延滞金の廃止、機関保証料の値下げ、給付型奨学金の拡充、さらには大学の学費の値下げや無償化など、包括的な改革が求められています。

 
 
 
 

未来空想新聞よりお借りしました。

最後に

この会は、奨学金問題の深刻さを改めて実感させるものでした。私たち一人ひとりがこの問題に関心を持ち、声を上げることで、より公正で持続可能な奨学金制度を実現していくことができると感じました。若者たちが未来を築くために必要な教育を受ける権利を守るために、私たちも積極的に取り組んでいきたいと思います。また、シングルマザー、シンフルファザーでお子さんの学習する機会について悩む方や学び直しを考えておられるご自身の1つ選択肢を増やしていただければ幸いです。

 

この会を通じて、奨学金問題が多くの若者やその家族にとって深刻な問題であることがわかりました。鴨田弁護士と岩本さんの貴重なお話と主催者の反貧困ネットワーク理事の藤田考典氏は、私たちにとって非常に有益であり、今後の取り組みへの大きな示唆を与えてくれました。

 

アメリカの「Debt Collective」のように、若者たちが立ち上がり、問題に対処するための社会運動が必要ですと岩本さんの熱い思いが印象的です。そして、私もこれから重要なテーマだと思います。

 

 

 

スローガンはあなたはローンではない!あなたは一人ではない!一人で背負えば債務で重荷だ!みんなで集まれば力になる!という声をあげ続けたそうです!

 

日本でも同様の取り組みが進むことを期待し、私たち一人一人が声を上げることで、より良い社会を目指していきましょう。奨学金問題に直面する若者やその家族が救われる日が来るよう、私たちも声を上げていきましょう。この会は、その一歩を踏み出す大きなきっかけとなりました。この内容が皆さんの助けとなりますと嬉しいです。