死後の永遠の世界(3月17日)


かつて結核という病気が人に死の存在を見せつけた時代がありましたが、ついこの間までガンがその位置を占めていました。

昭和の時代、ガンは本人に告知されないままのケースが多かったようです。医師は患者に病名と状態を知らせる前、①明確な価値観や人生観、宗教観を持っている人か、②患者を支える家族や周囲の存在があるか、を探り、大丈夫だと判断した場合だけ告知するという、慎重な手順を踏んでいたそうです。「死」というものをいきなり目の前に出された時のショックは大きく、その後の治療の妨げになることを医師は避けたのです。

しかし、21世紀の今、ガンは告知されるのが当たり前の時代となりました。まずそれは医療技術の進歩によって生存の確率が高くなったからです。次に、死は伏せておくべきものではなく、誰にでもやって来るものだから堂々と話して良いのだ、と広く日本人の考え方が変わったからです。

このように変遷してきた日本の社会を見ると、これからの時代、人々の目は「死後の永遠の世界」に焦点が合わせられていくことでしょう。なぜなら「神はまた人の心に永遠を思う思いを授けられた」(伝道の書3:11)からです。

死が身近に感じられる時とは、神との出会いのチャンスの時です。今週も大いに伝道に励んで参りましょう。