月が金星に接近(2024年2月)

 

日の出前、低空に輝く明けの明星と細い月

2023年の後半から「明けの明星」として夜明け前の空に輝いてきた金星は、2024年に入ってどんどん高度を下げています。2月7日から8日にかけて、日の出直前の東の低空にある金星に、細い月が接近して見えます。朝焼けに染まる空で、マイナス4.7等で鋭く輝く金星と細い三日月が並ぶ様子は見栄えのする光景となるでしょう。ただし、日の出30分前の金星の高度は10度を超えたばかりで、この様子を見るには南東の空が低いところまで見渡せる場所が必要です。

 

近くには火星(1.3等)もありますが、高度が約6度と低く、朝焼けの空の明るさに埋もれて、肉眼で見つけるのは簡単ではなさそうです。

地球から見て金星が太陽の向こう側を通過する「外合」となる6月に向かって、金星の見かけの位置は太陽にますます近づき、3月になると早くも見ることが難しくなるでしょう。