■骨正月――暦のこぼれ話2024/1/20号 | mi-gu-me73のブログ

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■骨正月
 本日は一月二十日、正月の祝い納めの日で二十日正月と呼ばれる日です。
 本日のお題とした「骨正月」は二十日正月の別名です。

 この日の早朝には、正月にお迎えしていた神様方が、それぞれの居場所にお
 帰りになる日と考えられていました。
 神様方が全てお帰りになりますから、この日には正月の飾り物などは全て片
 付けて、正月行事を締めくくる日と言われています。もっとも、現代ではこ
 の時期までのんびり正月気分ということはなくなっていると思いますが。

◇骨正月とは?
 正月に鰤(ぶり)を食べるという地域がありますが、そうした地域では正月
 の晴れの魚である鰤を骨まで残さず食べ尽くしてしまう日ということで、正
 月行事を終えるこの日を「骨正月」と呼ぶようになったと言われます。

 魚を食べて最後に残るのは骨と頭と言うことで、骨正月は頭正月(かしらし
 ょうがつ)とも呼ばれるそうです。

 正月に鰤を食べる風習は関西地方に多く残っていますから、関西出身の方の
 中には「骨正月」「頭正月」の名前を耳にしたことのある方がいらっしゃる
 かもしれませんね。

◇ほんとの鏡開きはこの日?
 現在、十一日に行われることの多い鏡開きですが、元来はこの日が鏡開きの
 日だったそうです。
 武士の家ではこの日は武家の象徴である、鎧兜・具足に供えたもちを雑煮に
 して、具足開きなどと呼んだそうです。また二十日(はつか)という言葉に
 かけて、

   刃柄(はつか)を祝う

 となどと言ったそうです。
 この鏡開き・具足開きが現在の日付に移動したのは江戸時代の初期のころと
 言われています。たまたま一月二十日が三代将軍家光の忌み日であったこと
 からこの日に祝い事をすることを避けて十一日に変更したのだとか。

 正月七日、十一日、十五日と正月終わりの行事はいろいろありますが、いろ
 いろあった正月終いの行事もこの二十日正月でいよいよ打ち止め。
 多くの正月行事をその日の話の種とし、採り上げさせていただいた暦のこぼ
 れ話でしたから、本日は正月行事を骨までしゃぶり尽くす意味の骨正月の日
 でございました。

 話題に困ったときに採り上げてきた正月行事の皆々様(?)には、この場を
 借りて御礼申し上げて、骨正月の日のこぼれ話を終えることにいたします。
 お正月行事の皆様、また来年よろしくね!

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2024/01/20 号