カラタチバナ(唐橘)【花調べ】 | mi-gu-me73のブログ

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花  調  べ

 

カラタチバナ(唐橘)

別名、百両(ヒャクリョウ)

 

      カラタチバナ 福島県浜通り地方

 

カラタチバナ(唐橘、学名Ardisia crispa)は、サクラソウ科ヤブコウジ属常緑小低木[6]

葉は常緑で冬に赤い果実をつけ美しいので、鉢植えなど栽培もされる。同属のマンリョウ(万両)に対して、別名、百両(ヒャクリョウ)ともいう[5]

 

従来の新エングラー体系クロンキスト体系では、ヤブコウジ科の種としていた[1]

 

特徴

樹高は20-100cmになる。は直立して円柱形、単純であまり分枝しない。樹皮は茶褐色で、若いときに粒状の褐色の微毛が生える。は互生し、葉身は狭卵形で、長さ8-20cm、幅1.5-4cmになり、約8対の側脈があり、先端は次第にとがって鈍頭になり、基部は鋭形、縁には不明瞭で低い波状の鋸歯があって鋸歯間に腺点がある。葉は葉質が厚く、表面は鮮緑色、無毛で光沢があり、裏面も無毛であるがときに多少細かい鱗片毛がある。葉柄は長さ8-10mmになる[5][6][7]

 

花期は7月頃。花序は散形状になり、葉腋または葉間にある早落性の鱗片葉の腋につき、花序柄の長さは4-7cmで斜上し、10個ほどのを下向きにつける。花冠は白色、浅い皿状で深く5裂し、花冠裂片は長さ約5mmの卵形で、外面は無毛で腺点があり、花柄の長さは約10mmになり、微毛が生える。は深く5裂し、萼裂片は狭長楕円形で長さ約2mmになり、多少の腺点がある。雄蕊は5個あり花冠裂片よりやや長く、葯は狭卵形になる。雌蕊は1個で花冠よりやや長く、子房はほぼ球形で無毛。果実は液果様の核果で径6-7mmの球形となり、11月頃に赤色に熟し翌年の4月頃まで残る。中に1個の大型の種子が入る[5][6][7]

 

分布と成育環境

日本では、本州(福島県以西[6]・新潟県以西[5])、四国、九州、琉球に分布し、常緑樹林の林内に生育する。国外では中国大陸台湾に分布する[5][6]

 

利用

いずれも常緑小低木で、冬に赤い実をつけるマンリョウ(万両)、センリョウ(千両、センリョウ科)、本種(百両)、ヤブコウジ(十両)とともに、正月縁起物とされる[8]鉢植えにされ、庭木にも利用される。果実が白色または黄色に熟す園芸品種もある[5]

 

江戸時代の寛政年間に、葉に斑が入ったものの栽培が流行し、高値で取り引きされた。江戸時代後期や明治時代にも流行したことがある。その後は大きな流行は見られない。現代は新潟県、島根県を中心に栽培されている[8]

 

葉の表面。縁には不明瞭な波状の鋸歯があり、鋸歯間に腺点がある。

葉の裏面

果実。11月に熟し、翌年の4月頃まで落ちない。

 

下位分類

名、学名はYistによる。