花  調  べ

 

サガリバナ(下り花)

別名 別名、サワフジ

 

 

サガリバナ(下り花、Barringtonia racemosa)は、サガリバナ科の常緑高木。別名、サワフジ[1]

 

分布

アフリカ東岸部から、インド東南アジア、太平洋地域に及ぶ熱帯亜熱帯に分布。日本では南西諸島奄美大島以南)に自生する。

 

八重山列島石垣島及び西表島に大規模な自生群落がある。石垣島北部の平久保半島では、近年、4万本を超す2ヶ所の自生地が発見され、西表石垣国立公園に指定されている[2][3][4][5][6]。また、ほぼ全域が西表石垣国立公園に指定されている西表島では、仲間川、前良川、後良川、浦内川等の下流域に自生群落が見られる[7][8][9]

 

サガリバナの花序

形態

長さ20-60cmの総状花序が垂れ下がり、花は横向きにつく。花は6-8月の夜間に開き、芳香を放つ。花弁は白または淡紅色で4枚あり、おしべは多数。

 

一つ一つの花は一夜限りと短命で、開花翌日の午前にはめしべを残して散る。西表島の自生地では散った花が川面に浮く様子が見られ、開花期にはカヌーによる観覧ツアーも行われる[10][11]

 

葉は、枝先に密生し、倒卵状長楕円で長さ10-30cm。縁に鈍鋸歯がある[12]

果実は、卵形で長さ5cm前後[12]

 

生態

マングローブの後背地や川沿いの湿地に生育する。種子は水に浮き、漂流して繁殖する[12]

 

利用

花が美しいため栽培もされる。果実や樹皮は、砕いて魚毒漁に用いられる[12]