花 調 べ
ツルアジサイ(蔓紫陽花)
別名 ゴトウヅル、ツルデマリ
ツルアジサイ(蔓紫陽花[5]、学名: Hydrangea petiolaris )は、アジサイ科アジサイ属[注 1]の落葉つる性木本。別名で、ゴトウヅル[1][6]、ツルデマリ[1]ともいう。
分布と成育環境
日本の北海道、本州、四国、九州に分布し[6]、山野の湿った場所で、岩崖や林縁に自生する。
特徴
落葉つる性の木本で[6]、幹や枝から気根を出して高木や岩崖に付着し、絡みながら這い登り、高さ5 - 20メートル (m) くらいになる[6]。樹皮は淡褐色から赤褐色で、幹は縦に裂けて剥がれるが、枝は明褐色で皮目は少ない[5]。枝は短枝もよく出る[5]。気根は2年枝から出始める[5]。
葉には葉柄がついて枝に対生し、葉身の形は広卵形で10センチメートル (cm) ほど、葉の先端は尖り、葉縁は鋸歯になる。
花期は6 - 7月で[6]、小さなややクリーム色をした5弁の両性花が集まる花序のまわりに、白色で4枚の花弁状の大きな萼片を持つ装飾花が縁どる[6]。冬になっても装飾花の萼片が、枯れ残っていることもある[5]。果実は9 - 10月の褐色に熟し、種子には翼がある[6]。冬芽は枝先の頂芽は長卵形で大きく、枝に対生する側芽は小さい[5]。芽鱗は4枚あるが見えるのは外側の2枚だけで、その表面は滑らかである[5]。
よく似ているイワガラミとともに若葉が山菜として食べられる[6]。蔓になり、アジサイ様の花序が出る点で共通するが、イワガラミは装飾花に発達する萼片が1枚だけである点で見分けられる[5]。