花  調  べ

 

ソヨゴ(冬青・戦・具柄冬青)

別名はフクラシバ(膨らし葉)

 

 

ソヨゴ(冬青[2]・戦・具柄冬青、学名Ilex pedunculosa)は、モチノキ科モチノキ属の常緑小高木。別名フクラシバ[3]、ソヨギ[4]、フクラモチ[4]、ウチダシソヨゴ[1]

 

名称

和名ソヨゴは、風に戦(そよ)いで葉が特徴的な音を立てる様が由来とされ、「戦」と表記される。常緑樹で冬でも葉が青々と茂っていることから「冬青」の表記も見られる。「冬青」は常緑樹全般にあてはまることから、これを区別するために「具柄冬青」とも表記される。中国植物名でも、具柄冬青(刻脈冬青)と表記される[1]

 

フクラシバの別名は葉を加熱すると内部で気化した水蒸気が漏出することができず、葉が音をたてて膨らみ破裂することから「膨らし葉」が語源とされる。

 

 

利用

葉に赤い実を吊り下げる姿が好まれ、庭木として人気があり[5]、公園木や庭木として植栽もされている。シンボルツリーとするほか、生け垣や目隠しとして列をなして植えられる[4]。緑と赤い実が楽しまれ、常緑樹にしては寒さや日陰に強く、北側の緑地や中庭などにも利用でき[7]、成長の遅い樹として重宝される。

 

堅く緻密な材質ゆえにそろばんの珠やの材料に使われる。また手斧など工具の柄に使われることも多かったことから「具柄冬青」と書かれるようになった。葉にタンニンが多く含まれていて、褐色の染料に利用されている[3][8]。他のモチノキ科と同じく樹皮から鳥もちを採るのにも使われた[9]