このお話は不定期とさせていただきますので、
あらかじめご了承ください。
今回はヒロイン視点での永倉編を。
エロ八くらいの勢いでキャラ崩壊あり。
設定無視あり。
それでも宜しい方だけ、どうぞお付き合いくださいませ。
そして今回も18☆禁でお願いします。
そういう表現が苦手な方、
年齢に達してない方はお戻り下さい。
それではどうぞ。
その日の夕刻、土方さんと近藤さんは会合があると出かけられた。
あの日から一月経った。
土方さんと恋仲になった私。
出かけられる前に部屋に呼び出された。
腕を引き寄せられ、私も迷うことなくその胸に身体を預ける。
「彩葉」
「はい」
「俺は今夜どうしても出かけなきゃなんねぇ。夜はこの部屋から出るな。」
更にぎゅっと力を込めて抱きしめられ、私はその胸元に頬を寄せる。
「わかりました」
「何かあればすぐ逃げろ」
言葉の真意がわからず、視線をあげれば交わる視線。
「…よく意味がわからないですけど…、そうしますね」
「ああ」
何故か不安げな土方さんに笑みを向ければ、少し困ったように息を一つ吐いて口元に笑みを浮かべた。
そして自然と互いの顔が近づき、口付けを交わす。
啄ばむような口付けが割り入ってきた舌に舌を絡ませる。
あの日から土方さんの色に染められていく私の身体は、土方さんの指が身体に触れるだけでも熱を持ち、火照りだす。
熱が欲を呼び寄せる。
液を含んだ音が広がり、部屋に零れる吐息。
うっすらと目を開ければ、土方さんの視線と絡む。
土方さんの瞳からも身体に燻る欲が窺えた。
離された唇は細い糸を紡ぐ。
上がる息を整えようとする私を抱き寄せ、首元に顔を埋める土方さん。
深呼吸するようにゆっくりと息を吸った。
「…お時間ではないですか?いってらっしゃいませ」
「…ああ」
私の顔を見るように身体を離し、じっと見つめられる。
何故か切なげに寄せられた眉根。
その視線の意味をこの時の私はまだ理解していなかった。
「…お気をつけて」
「ああ、行ってくる」
土方さんの表情が浮かないのが気になり、近藤さんと土方さんを玄関先までお見送りした。
『どこか具合でも悪かったのかしら…。後で山崎さんに伝えておこう』
近藤さんと土方さんの後姿を見送りながら、夕餉のお手伝いをしようとそちらに足を向ける。
この時の私は気付いてはいなかった。
東の空より紅い満月が上がってきていたことを。