薄桜鬼・妄想小説【君の名を呼ぶ】第40話 | 浅葱色の空の下。

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薄桜鬼に見事にハマってしまったアラサーのブログです。
拙いですが、お話描いてます。
まだゲームはプレイしてません!色々教えてやってください。

少しずつフォレストにもお話を置いていっています。お楽しみいただければ幸いです。


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第1話はこちらから → 



このお話に関してはまだ目次がないので、
遡って読まれたい方はお手数ですが、
ブログのテーマ別から選択して読んでやってくださいm(_ _ )m





いつものようにキャラ崩壊、設定無視などございます。



かなりのお目汚しとなりますが、それでも宜しければ。















山南の部屋の前で冴が立ち止まる。


「総司、ありがと。ここでいいよ」

冴の言葉を振り切るように山南の部屋へと踏み出す沖田。


「総司?」


「入りますよ、山南さん」


「どうぞ」

引き戸を引けば、暗がりの廊下に中から光が漏れてくる。


「失礼します」

揺れる光を感じながら、冴は沖田に続いて山南の部屋へと入った。



「随分と遅かったようですね。伊東さんたちには見つかりませんでしたか?」


「ご心配なく」

山南の言葉に沖田が応え、畳に腰を下ろす沖田。


冴も静かに山南の正面に正座した。




「お見送りご苦労様でした。それでは沖田君は自室へとお戻り下さい」


「…僕がここにいると支障が出ます?」


「この辺りは表向き使われていない場所となっていますからね。
帰ってきた伊東さんたちに見つかっては厄介でしょう?」


「言い訳なんてどうにでもなりますよ」

沖田の射抜くような視線に山南は眉根を寄せ笑みを浮かべた。


「おやおや、困りましたね。気持ちはお察ししますが、沖田くんも隊務がある身。
そして松原君もこちら側としてこれから隊務がある身なのですよ。
松原君に伝えないといけないこともありますからね」


「…」


3人の間に沈黙が流れる。



「総司」

口を開いたのは冴だった。


「…大丈夫だから」


「…」

沖田を見つめ、静かに頷く冴。


その表情を見た沖田は眉根を寄せるも一つ息を吐いた。


「山南さん」


「はい、何でしょう」


「…無理はさせないでくださいね」


「承知しました」

沖田は立ち上がり、静かに部屋を出て行った。


離れていくその足音を耳で追う冴。


「…随分と愛されているのですね」

その言葉に冴は山南を見つめるもすぐさま視線を落とした。


「まぁ、いいでしょう。松原…さん。少し羅刹についてお話しましょうか。
貴方もご存知のように羅刹は心臓を貫く、もしくは首を刎ねるしか殺す手立てはありません。
羅刹という存在は普通の人間よりは力の増強により圧倒的なものとなりますが、
羅刹同士が戦った場合、元の人間としての力や実力がそのまま反映されることとなります。
すなわち、平隊士であった羅刹より…、幹部であった羅刹が強いということになります。
そして…、今いる羅刹隊の中で、松原さん、貴方が一番強い羅刹ということになる。
私も、貴方には敵わないでしょう。
貴方にはこの羅刹隊を取り締まる仕事についていただきます。
つまりは隊を率いたり、狂ってしまった羅刹の静粛です。」


冴の顔を窺いながらも言葉を紡いでいく山南。


「そしてあの気になる鬼達が現れた場合も…。まずは私たちが戦うこととなります」

冴の脳裏には池田屋で会った風間が過ぎる。


『また刃を交えることがあるんだろうか…』


「羅刹としての生活ですが…、何、怖がることはありません。
今までと同じようにしていただければいいだけのこと。
皆、昼夜が反対の生活となり、狂いさえしなければ普段と変わりませんから」

穏やかに微笑む山南をただ静かに見つめる冴。


不意に行灯の火が揺れ、山南の表情に影が入る。



「…私たちは共に歩む者。…もう逃れられないのですよ」



山南の言葉に冴は静かに瞼を閉じた。







◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



第40話まで来ました~。


ありがとうございますm(_ _ )m



そして羅刹といえば、山南さん登場。

初書き山南さん。


キャラ崩壊が激しくなければいいんですけど。。。;




みふゆ