薄桜鬼・妄想現パロ【Bride of cherry color.】#4 | 浅葱色の空の下。

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薄桜鬼に見事にハマってしまったアラサーのブログです。
拙いですが、お話描いてます。
まだゲームはプレイしてません!色々教えてやってください。

少しずつフォレストにもお話を置いていっています。お楽しみいただければ幸いです。

第1話はこちらから → 




現パロにて設定、いつものようにキャラ崩壊あり。



それでも宜しければどうぞ。













会場は移って二次会へ。


お洒落なバーを貸しきっての会場はお酒好きな皆にはたまらない場所だと思う。


お千ちゃんと風間さんは早々に帰り、私も一と一緒にいたけれど。


一の視線は土方さんを追いかけている。

その姿が一生懸命で何だか可愛く思える。


ほんと好きだよね~、土方さんのこと。

そんな羨望の眼差しじゃ土方さんも悪い気はしないだろうな。



「一。土方さんの所へ行っておいでよ」


「…いや、しかし…」

そわそわしている一が可愛っていうか可笑しいっていうか。


「だって久しく土方さんと呑んでないでしょう?
土方さん仕事まだまだ忙しそうだから呑む機会もあるかわかんないし。
土方さんも久しぶりに一と話したいかもしれないよ?さっきから山崎君ばかり話してるし。
行っておいで?」


「…だが、マコが…」


「私は大丈夫だよ。知り合いばっかだし。適当に話してるから。帰りたくなったら声かけるし」


「…いいのか?」

一、そんな上目遣いは可愛すぎます。


「勿論」

私が笑顔を向ければ、一もふわりと笑顔を返してくれた。


「…気遣い感謝する」


「ごゆっくり」


バーのカウンターに座りなおした私はバーテンさんを呼び、お酒を追加した。





「なんだぁ?マコ、お前1人で呑んでんのか?」

掛けられた声に顔を向ければそこには左之さん。


「うん」


「斎藤はどうした?」


「あっち。土方さんのとこ」

その輪を指差せば、左之さんも視線を移す。


「自分の女ほったらかしてかよ」


「私が行きなよって言ったからいいの」


「そっか。…隣いいか?」


「どうぞ?」

私の隣に腰をかけて、バーテンさんに声をかける。




この人は自分に降り注いでる女子からの視線に気付いているんだろうか。

自分が振りまいてる色気に気付いてないんだろうな~。なんて思いながら左之さんを見やる。


お酒を受け取って、一口飲んで、大きな手で自分の髪をかき上げる仕草。


『…ホスト?』




「…最近どうだ?」


「ん?仕事?ぼちぼちですかね~」


「ちげぇよ。お前が仕事が出来る奴ってのは分かってる。あの土方さんの下で働いてるんだからな。
斎藤とどうなんだよ。今日の千鶴とか見れば結婚したいとか思うんじゃねぇのか?」


「ん~、そうなれればいいなと私は思ってますけど。一からはまだ何にもないな~」


「結構長く付き合ってるだろ?」


「だから余計言いにくいのかな?」


「んなことねぇだろ。お前が相手なら俺は速攻で言うけどな」

グイっと距離を縮めて、至近距離で私の顔を覗きながら口を開く。


「『俺と結婚してくれ』ってな」


「…っ!ちょ、近いって!!」

肩を押そうと手を出せばその手首をがっちりと握られる。


「逃げんなって。斎藤に不満があるならいつでも俺に声かけてこいよ。マコなら大歓迎だ」


「ヤだよ、もうお酒臭いし!左之さん本当のホストみたいだから」


「俺は本気のことしか口にしないぜ?…何だ、もっと口説いてほしいのか?
お前を一晩中満足させるくらいテクは持ち合わせてるぞ」


「そういうことじゃなくて!!ひゃっ!」

いきなり後ろから抱きすくめられ身体を強張らせれば、頭の上から聞きなれた声が届いた。



「はい、酔っ払いは帰ってー」


「総司、邪魔すんじゃねぇよ。今いいとこなんだよ」


「ちょ、総司!離して!!」

総司を睨む左之さん。

私はその腕から逃れようと身体を捻ろうとすれば、させんとばかりに腕の力が強くなる。


「やーだー。左之さん、どこがいいとこなのさ。
ていうか、新八さんが手当たりしだいにナンパしまくってるから早く連れて帰るか、そういう店に場所移動しなよね」


「…新八の野郎。人が折角いいとこだったてのによ。ったく。
マコ、さっき言ったことは本気だからな」


「早く新八さんとこに行きなさいって!!総司も離れて!!!」

私が声をあげれば左之さんは仕方なさ気に腰を上げて、新八さんの元へと去っていった。



「えー、このままじゃダメ?」


「ダメに決まってんでしょうが!!!」


「赤くなってる?」


「なってません!!!」

ようやく私を解放して、クスクス笑う。

左之さんが座っていたところに腰を下ろす総司を私は睨みつけた。