薄桜鬼・妄想短編学パロ【Are you ready?】前編 | 浅葱色の空の下。

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薄桜鬼に見事にハマってしまったアラサーのブログです。
拙いですが、お話描いてます。
まだゲームはプレイしてません!色々教えてやってください。

少しずつフォレストにもお話を置いていっています。お楽しみいただければ幸いです。

どうも、みふゆです。



ホワイトデーネタは書けなかったのでね。


卒業ネタにしてみました。



主役は平ちゃん。。。なはずよ?w


前半殆ど出てこないけどw



お名前貸してくれた射花さん、ありがとうございました!(*^▽^*)


短編では珍しい3人称で書いてみました。



中学設定です。

つまり学ランさ(/ω\)←

中学設定でも学パロの括りだよね?あれ、違う?(・∀・)

思春期な感じが出てればいいな。(遠い昔だからさw)




それではキャラ崩壊あり。


それでも良いという方だけどうぞ。















卒業式が終わった学校。




どことなく寂しいような、

それでいて清々しいような、

そんな雰囲気が学校全体に広がっていていた。



担任の最期の話も終わり。


帰る卒業生もちらほらいたが。




大半は帰るのが名残惜しげに、

他愛のない話をしながら教室に残っていた。



一人がチョークを取り、黒板に書き始めれば、続けとばかりに様々な色や文字で黒板が埋まっていく。



射花も教室に残っていた一人。


教室に姿を現したやや疲れ気味の沖田に声をかける。



「あ、戻ってきた。もう呼び出しは終わったの?」


「…多分。ゆっくりさせてほしいんだけどなぁ」

射花の座る席の前の椅子に身体を投げ出すように座って、盛大に溜め息を吐いた。


「総司も一ももてるからねぇ。皆ボタン欲しいんでしょ」

頬杖を付く射花はそんな沖田を見ながらニヤニヤと笑った。



射花や沖田は同じクラスだった者たちと
椅子や机に座ったり、壁にもたれたりしながら。

卒業式が終わった独特の雰囲気を名残惜しげに噛み締めていた。




「卒業したんだよね…」

開け放たれた窓の外を見ながら射花は呟く。



視線の先にはがらんとした校庭。


もう少しすれば在校生たちの部活が始まるが、

今は静かにその時を待っているようだった。


校庭の隅には体育館も視界に入る。


いつもはバレー部やバスケ、そして射花や沖田たちが所属していた剣道部も体育館で練習に励んでいたが、

今は式も終わり、片付けもひと段落というところで、

こちらもまた静けさが包んでいた。



「何?射花は卒業したくないの?」

沖田は口角を上げながら射花の顔を覗き込む。


「違うよ、実感があんまり湧かないだけ」

射花は視線を合わせそっと笑みを浮かべて応えた。


「それは…そうだね」


「この学校自体、来なくなるんだもんね」

沖田が視線を校庭へと移れば、つられるようにまた校庭をぼんやりと見る射花。



「…ま、高校には行かなきゃ行けないけど」

沖田の皮肉めいた言葉に思わずつられて笑う。


「そうなんだけどさ。…何だかんだで頑張ってたなぁ、私」

満足気に笑みを浮かべた射花の言葉に目を細め口角をあげた沖田。


「自分で褒めちゃうんだ?」


「だって誰も褒めてくれないし。自分で自分を褒めたっていいでしょ?」

射花は軽く沖田を睨むような表情をした。


「僕が褒めてあげようか?」


「何か請求されそうだからいらない」

にっこりと笑う沖田をばっさりと斬る射花。


「うわ、可愛くないね」



「総司」

射花が反論しようとしたとき、投げられた言葉。


教室の入り口を見れば、そこには斎藤が立っていた。


「なぁに、一君」


「薄桜学園の土方先生から担任に連絡が入ったらしい。何か言伝があるようなので、職員室に来いと」


「えええ~。めんどくさいなぁ。一君聞いておいてよ。どうせ大方春休み中から部活に出ろって話でしょ?」

明らかに怪訝な表情をした沖田。


「内容まではわからん」

射花と沖田に歩み寄りながら、淡々と応える斎藤。


傍らでは射花がそのやり取りをクスクスと笑う。



斎藤は部活では主将、射花は副将を務めていた。


中学剣道をやっているものでは知らない者はいないというほど、沖田と斎藤は全国レベルの実力の持ち主。


射花は部活中に沖田と斎藤が手合わせする時がたまらなく好きだった。


普段は飄々としている沖田と真面目で実直な斎藤。


二人の真剣な態度や試合の様に衝撃や刺激を受ける後輩も少なくはなかった。



「部活始まったなら鬼のような練習なんだし、春休みくらいのんびりさせてほしいよね」

わざとらしく溜め息を吐く沖田。


「とにかく職員室まで俺と共に…」

それを見下ろす斎藤。


「諦めなよ、総司」

射花が声をかけたその時。




「「「あーーーー!!!いたーーーーー!!!!!」」」



「「「沖田先輩!斎藤先輩!射花先輩!ご卒業おめでとうございます!!!」」」


ある者は身を乗り出し、ある者は指を指し、ある者は悲鳴に近い黄色い声を3人に向かって上げ、
教室に雪崩れ込んできた。



あっという間に囲まれた3人。




「…びっくりしたぁ」

ニヤニヤと笑う後輩たちを見ながら、射花は気が抜けたかのように言葉を零した。


「…あのさ、君たちもう少し静かに」


「だって沖田先輩はすぐに行方を眩ませちゃいますし、斎藤先輩はお忙しい方ですし!!今捕まえないと!!!」

呆れ気味に声を零した沖田に後輩たちは興奮気味に応える。


「捕まえるとは…」


「「藤堂主将の命令です!!」」


「うはははは!どうせしみったれてると思ってさ、盛大に送ってやろうと思って!!」

後輩達の後ろから二カッと眩しい笑顔を見せながら、藤堂が3人の前へと出てくる。


そして後輩達から色紙や花束、そして言葉を受け取る3人。


射花も照れくさいながらも後輩たちにの言葉に耳を傾け、声をかける。


ちらりと横を見れば、まるで告白するかのように顔を真っ赤にして、
沖田や斎藤に一生懸命言葉を伝える後輩の姿。


(可愛いなぁ)


射花はクスリと口もとに笑みを浮かべた。








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後半に続きます!








みふゆ