薄桜鬼・妄想小説【勿忘草】後編 | 浅葱色の空の下。

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薄桜鬼に見事にハマってしまったアラサーのブログです。
拙いですが、お話描いてます。
まだゲームはプレイしてません!色々教えてやってください。

少しずつフォレストにもお話を置いていっています。お楽しみいただければ幸いです。

小説設定はこちらをご覧下さい→


前編はこちら→



いつものようにキャラ崩壊、設定無視などございます。



かなりのお目汚しとなりますが、それでも宜しければ。

















新撰組が解散したと聞いてから2年が過ぎようとしていた春。






店の引き戸が開く。



「いらっしゃ…!!?」

手から滑り落ちた盆がカランカランと音を立てて弾む。



「よぉ」
手を上げながら口角を上げる。


「…新八?」
目を丸くして、呟く。


「何だよ、幽霊見たような顔しやがって…」


「だって…新撰組は…」



「大きい音出して何や…。えっ!永倉さん!あんた生きてたんか!」
奥から出てきた小夜の父も目を丸くする。


「ああ、おやっさんも元気そうだな」
ニカっと笑う新八。


「食べてくかい?奢らせてもらうで」
小夜の父が笑顔で応える。


「ああ。ありがとよ。あ、今日は一杯でいいや」


「そうか?じゃあ待っててや」

席につく永倉。


「何だよ、突っ立ったまんまで。お茶持ってきてここ座れよ」


「…え?あ、うん」
促されて気づき、慌てて茶を入れる。





「やっぱ、おやっさんの蕎麦は美味いなぁ」
蕎麦をすすり、満足げな表情をする。


「…何で生きてるの?新撰組は箱館で…」
小夜が少し眉間に皺を寄せながら問う。


「俺は江戸で袂を別けたんだ。俺は俺で戦っていた」
目を伏せて一息つく。


「…何で京に?」


「戦も終わったしな。忘れもんがあるのを思い出したんだ」


小夜とは目を合わさず、茶を飲み、再び蕎麦を啜る。





しばらく二人の間に言葉はなかった。



最初に口を開いたのは新八だった。


「…ごちそうさん」
静かに手を合わせた。



「…小夜、お前まだ一人か」
新八は小夜を見据える。


「は?久しぶりに会ったかと思えば何をいきなり失礼なこと…」


「で?一人なのか」
まっすぐに小夜を見つめる。


「…一人やけど?何や、喧嘩売ってんの?」
怪訝な表情になる小夜。



新八は奥にいる小夜の父に言葉を投げる。


「おやっさん、俺が小夜貰ってっていいか?」


「へ?」
目を丸くする小夜。


「おー。持ってってくれー。永倉さんなら安心やー」

奥から小夜の父が応えた。



「はぁああ?!意味わからんしっ!何やねん、アンタ!父さんもっ!」

小夜は立ち上がり、勢いで椅子を倒す。



「おやっさん、こいつちょっと借りてくぜ?」
小夜の目を見ず、奥に声をかける。


「あいよー」


新八は小夜の手を取り、店を出た。






どんどん小夜の手を引きながら歩き出す新八。


「ちょっと!何処に行くんよっ!手ぇ痛いから!」


足を止めて小夜に向き合う新八。


「花見だよ。…相変わらずうるせー女だな」


「意味わからんしっ!何でアンタなんかと…!!?」


ぐいっと引き寄せられたかと思えば、力強くも優しい口付け。


小夜は驚きのあまり目は見開いたまま。





「…俺に付いて来るのか、来ねーのか」


すぐ目の前にあるあんなにも会いたかった顔。


「…ズルい。こんなんズルい。

…もう少しでアンタのこと忘れられそうやったのに」

小夜の声は震え、目には涙が溜まっていた。



「待たしちまったな」

小夜を強く抱き締める新八。

その胸の中で小刻みに震える小夜。



「俺と一緒に来てくれるか」

俯いたまま胸の中で頷く小夜。



「すまねぇな。気の利いたことも言えなくて」


「…あたしのこと、好き?」
小夜は上目遣いで新八の顔を覗く。


「だから迎えに来た」


「好きかって聞いてるん」


「…好きだ。お前は?」
口元には笑みを浮かべ、優しく小夜を見つめる目。


「…」
小夜は恥ずかしそうに頬を染めて、新八の胸に顔を埋めた。

新八の腰に緩く小夜の手が回る。



「おいおい、俺だけに言わせんのかよ」


「…花見、見終わったら言うてあげるわ」
ふわりと笑う小夜。


「可愛いこと言うじゃねーか」
にやりと笑う新八。


「アンタに言われても嬉しないわ」


「変わんねーな、小夜」


「新八もね」
互いに見合い、笑う。




「行くか」


「…うん」


手を繋ぎ、歩きだす二人。





風が通り、桜舞う。


小路の脇で青い小花が揺れた。















◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇









どう…でした…かね?


あ、あれ?


私の中でめちゃくちゃ格好いい新八なんですけど( 〃▽〃)



…あれ、ダメ?



…やっちゃった?



…逃げた方がいい?



すみませんでしたぁああーっ!!!m(_ _ )m。。。ε=ε=ε= ヾ(*~▽~)ノ






…あとがき需要ありますかね?(汗)








みふゆ