なこさん私もポエ散らかしますね!!!恐る恐る、、
クロネコヤマトミュージアムに行ったお話です![]()
※ジョブレイバーというトミカのキャラクターにハマっていて、その中のヤマトトラック(タロウ君)が大好きなので行ってきました![]()
【黒猫とトイレと私】
最近、こつぶは恋をしている。
相手は人間ではない。ジョブレイバーのタロウ、クロネコヤマトのジョブロイドである。
人はこれを幼児の空想と呼ぶのだろうが、当人にとっては紛れもない真実だ。
朝は窓辺に立ち、彼(タロウ)に見送られて保育園へ向かい、夜は彼と共に眠る。
もはや親友というより、運命共同体である。
そんな折、私は不穏な情報を耳にした。
「クロネコヤマトには、無料で見学できる施設があるらしい」
――言ってしまったが最後だった。
こつぶの眼は燃え、私は観念した。
行き先は品川。電車移動。すでに胸の奥で、母のライフが静かに削られ始めていた。
案の定、道程は平穏ではなかった。
渋谷にて、突然の叫び。
「おしっこ!もれちゃう!」
途中下車。
見知らぬ大学生ほどの娘たちが「がんばれ!」などと励ましてくれる。
その声援を糧に、こつぶは前を向く。
私は下を向いた。
人生とは、かくも羞恥に満ちたものか。
品川駅に着いた頃には、達成感と引き換えに、母のライフは半分になっていた。
さらに興奮しすぎたこつぶは、スキップで転倒、大泣き、抱っこ。
これでライフは半分以下。
私は歩くことをやめ、タクシーという文明に屈した。
運転手は気さくな人であった。
こつぶは突然、
「ジョブレイバーのタクシードライバーのトラビスっていう子がいてね、こつぶ好きでね、タクシーの運転手さん好きです」
と、独特すぎる告白を放った。
運転手は笑って「それは嬉しいなぁ」と言った。
人間は、優しくできる生き物だ。たまに。
ようやく辿り着いたクロネコヤマトミュージアム。
歴史も展示も、こつぶには早すぎた。
彼女はひたすら黒猫のイラストを探して歩いた。
だが、制服を着て、車に乗り、荷物を詰める体験だけで、世界は完成したらしい。
正直に言えば、それをしに来ただけである。
併設の洒落たカフェで一息つき、ペンと扇子(なぜ扇子なのかは誰にも分からない)を土産に買う。
滞在時間、約一時間。
人生の多くは、こうして短く、濃く、消耗される。
「せっかく品川まで来たし、美味しいランチを」
と私が言い終わる前に、
「つぶちゃんマック食べたい!!!」
――知っていた。
分かっていた。
マックは正義だ。
だが品川のマックは混んでいた。
電車で移動する作戦に出るも、途中で再び、
「トイレ!!もれるぅーーー」
途中下車。
駅のトイレを見て、
「くさい…うんちついてる…入れない」
と拒否され、改札を出てトイレへ。
人生は選択の連続であり、トイレはその象徴だ。
見知らぬ駅でマックを見つけ、ようやくトイレと昼食。
こつぶは満足そうにコーラを飲み干し、当然のようにまた途中下車した。
今度のトイレは綺麗で、
お気に入りのトイレに認定された。
帰り道、私は聞いた。
「今日、何が一番楽しかった?」
こつぶは即答した。
「綺麗なトイレ!!!」
不毛である。
あまりにも不毛である。
しかし――
楽しかったなら、それでいいのだ。
人生も育児も、だいたいそんなものである。

