昨年のモーニング娘。秋ツアーの新曲に「Hey! Unfair Baby」という曲がございます。題名から察するに「そりゃフェアじゃないよベイビー」ということなんだろうと思うところですが、つんくさんのライナーノーツを紐解けば、「僕が現役なら歌いたい、そういう曲です」と切り出し、「ABメロでは、宇宙に浮かぶ小惑星のような存在感で、サビでは宇宙の中をまっすぐ飛んでいく彗星のごとく、一糸不乱に突き進んでいくようなそんな振り付けであってほしいです。」と結んでいます。まあ、なんのこっちゃさっぱり分かりません。

 

一方、譜久村聖さんもこの曲についてブログで言及しているところで、彼女はストレートに「今のモーニング娘。に頑張れって言ってくれてるみたいな気がした」と語っています。そして「結果にとやかく言うのは言うのはアンフェアBABY」という2番後半に出てくる歌詞部分について、「ここ、歌ってて超楽しい」と述べていらっしゃいます。

 

実は私、ユーチューブで流れていたカウコンの「Hey! Unfair Baby」のこの部分を聞いて物凄く感動しちゃいまして、ポロポロと涙をこぼしたものですが、それでなんでこの曲はこんなに胸を打つのだろうと思い色々調べた結果、そのヒントとなりうるのが、譜久村さんの「超楽しい」という証言だというわけなのです。

 

おそらくこの歌詞だけを捉えて、まあサラリーマン社会なんかに当てはめると、上司と部下がいて、主人公はやはり部下になるのだろうと思うところで、つまり「おいアンタ(上司)、俺に任せたって言っただろ。だったら結果にとやかく言うなよ」といったことになり、譜久村さんとすれば会社と現場(モーニング娘。)の構図があって、同じような感じで私達を一度ステージに送り出したのなら、後からぐちぐち言うなよという気持ちなんだろうと想像するところです。

 

実際、部下からこんなことを言われることはないだろうし、譜久村さんも言うわけはないのでしょうけど、それを歌詞としてステージ上で言わせているところにこの曲の面白みがあり、そして私なんぞは見事に感極まっちゃってるんです。このときの私の精神構造は、失敗しても絶対にお前らのせいにはしない、思う存分やってこいなんて感じで勝手に盛り上がっているのですが、世のサラリーマンの方々はこの曲をどのように聞かれましたでしょうか。