最近の私の日課?というよりも今や「目標」になってしまっていることは、毎日のハロメンのブログを全て読了し、更にそれらをちゃんと記憶に留めることなのですが、実際はもうぱ~っと流し読みして、ぱ~って天使が持っていくように私の記憶から消え去ってしまいます。

 

だから私のやっていることは全くなんの意味もない、単なる時間の無駄に過ぎないような気もするのですが、それではあまりにもアマリリスなのでせめてその一部をここに認めておこう!ということで、今回はカントリーガールズ専任部長山木梨沙さんの5月17日付ブログ「バーフバリ」をタネにお話したいと思います。

 

えっと・・・まずもって「バーフバリ」とはなんぞや?ということなのですが、山木さんのブログによると、どうやら映画の題名らしく、それを観に行った人は口々にその言葉を連発するそうです。そして山木さんも鑑賞後、「もうね、バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!って感じ!笑」と感想を述べていらっしゃるのですが、結局のところなんのこっちゃさっぱり分かりません。とはいえ、敢えて調べようという気にもならず、代わりにその語感から「ばふり、ばふり」という言葉が思い出されます。

 

さて、「ばふり、ばふり・・・」とは、それは蓮實重彦さんの小説「伯爵夫人」に出てくる擬音語であります。蓮實さんといえば、くだんの作品で2016年の第29回三島由紀夫賞に80歳という高齢で受賞し、さらに記者会見に臨んで殆どの質問に「お答えしません」とノーコメントを貫き、挙句記者の「受賞を喜んでいるのか」との質問に対し「まったく喜んでおりません。はた迷惑な話だと思っております。80歳の人間にこのような賞を与えるという機会が起こってしまったことは、日本の文化にとって非常に嘆かわしいことだと思っております」と矍鑠と仰っいました。

 

その後も記者の質問に持論を展開し、さらに「馬鹿な質問はやめていただきたい」、「お読みになって下さったのでしょうか」、「この作品について、どなたか聞いて下さる方はおられないんでしょうか」と畳み掛けたところ、某記者から「冒頭の一文に『ばふりばふり』という、ちょっと変わった擬音語がでてきたり、おもしろい日本語、言葉が多いのですが、こういう言葉というのは、どういうふうに使われたのか伺いたい」との質問が出ます。

 

この問いに蓮實さんが「『ばふりばふり』というのは、戦前に中村書店という漫画を出している書店がありました。その中で二人の少年が東南アジアに旅する話がありまして、その中で東南アジアの天井に張ったカーテンを冷房のために揺らすわけです。その時に『ばふりばふり』という言葉を使っていたので、私が今からほぼ70年前に読んだ言葉が、そのままそこに出てきたものとお考えいただいていいと思います」と答えたのは、誠に痛快であり、またこの話をした彼自身に清しい若さを感じたのです。