ところで、私の席は最末席に近いところとなっています。繰り返しになりますが、私はドが付く近眼でございまして、さらに老眼もきているため普段は手元の字が見えるよう視力0.8程度の矯正にとどめたメガネを使用しています。

 

しかしそうは言っても映画なんか観に行くときは、ちゃんと1.5まで見えるメガネを掛けるのですが、今回私は生まれて初めてのアイドルコンサートに、嗣永桃子さんの芸能生活最後のツアーに、そして更に小関舞さんの超美人でとってもスタイルのいい艶姿が見れるというのに、あろうことかその大事な大事なメガネを自宅に忘れて来てしまったのです。気がついたときはもう後の祭りでございまして、そんな後ろの席からじゃ全然見れないじゃないの!と嘆いていたのでした。

 

そして私はライブ会場のZepp Nagoyaに来て、実際に客席フロアの最末席からカントリーガールズの皆様が歌って踊るそのステージを望んでみて、あれ?意外に近いかも、と思います。そうすると、なおさら1.5まで見えるメガネを忘れてしまったことに、本来ならステージ上の嗣永さんや小関さんをくっきりはっきり観れたのに~などと悔やまれてきます。0.8程度の度数では、世界は見事にアウトフォーカスにぼやけています。

 

半ば苦々しい思いで、その光景を眺めていると、私は何かに気づきます。えっと・・・こんなこと前にもあったような気がする。なんだっけ?このなんとなく懐かしい感じはいったいなんだろう。メガネを掛けてるんだけど、文字がよく見えない。そう。確かそれは、私が中学生の時まで遡ります。視力が悪くなってメガネを掛けるようになるんだけど、さらにどんどん 目が悪くなりそのメガネも合わなくなってくるのです。黒板の文字がぼやけて見えない・・・だったらどうするんだっけ?ああ、そうか!思い出しました。

 

私は、今掛けている0.8程度にしか矯正できていないメガネをおもむろに傾け、斜めに角度をつけてみます。すると、あ~ら不思議。瞬く間に世界はクリアなハイビジョンに切り替わるのです。やった!これで嗣永さんの勇姿も小関さんのモンローウォークもとくと見ることができます。さあ、これで準備OKです。スタンバイ完了でございます。