今回は、ここ数年東京湾で流行っている、タチウオのテーパー仕掛けの作り方を再編し、詳しく書きます。
初めて作ってみたいけどどんな針、ラインを買ったらいいの?どうやって作るの?
作ってみたけどこれでいいのかな?
再度見つめ直したい!
といった方のための記事になります!
テーパー仕掛けってなに?使い所は?
タチウオ仕掛けの推移
まず最初に8号ハリスでパイプ付きの二本針がメインでした。
その次にこうゆう針(詳しくは調べてね)が出てきて、それもやはりパイプはついていました。
その次、7号〜8号ハリスの仕掛けが出来ました。
この頃にはパイプも5〜10ミリの短いものが主流になりました。
その後に7号通しのパイプなし、フックだけの仕掛けが出ました。とにかくアタリ数優先でした。
その後、彗星の如くテーパー仕掛けが現れました。
テーパー仕掛けとは、2020年代に入って出てきた仕掛けで、ハリスを出来るだけ細くし、先端だけ更に太くして噛まれても切られないようにした仕掛けです。
低活性時に違和感なく食い込ませることができたり、中活性でも周りよりアタリ数が多くなりやすく、頭ひとつ飛び抜けた釣果を叩き出します。
ただし細いので、高活性時や初心者には絡まりやすくお勧めできません。ベテランなら対処できますが、最初のうちはやめておいた方が無難でしょう。
まずはフック
まずは魚に一番近いフック(ハリ)の選び方です。
全シーズンこれでなんとかなる!というのはありませんが、2つだけあればなんとかなります。
一つ目、低活性時に使います。
ヤマシタのタチウオ針WHTです。
メリット
比較的安価(325円6本)である
細軸でカン(アイ)が付いていないので、とても軽量である
軽いので、テーパー仕掛けを使うような低活性時には魚に違和感を持たせず食い込ませられる
(少ないです)
デメリット
細軸であり、少し耐久性が低いことくらいです。
外す時にペンチで軸を掴むようなことがなければ、基本的には折れません。
あと、テーパーにする時は少しだけ結びにくい気がします
使い所
低活性時
ロングステイ(シャクって長時間おく誘い)
小型が多い中で大型狙い
逆に、高活性時や大型がバンバン釣れる時は、強度不足による破損が多くなるので、その時は次の針を使いましょう。
二つ目、高活性向きです。
オーナーばりのサーベルフックXです。
メリット
とにかく安い(7本297円)ので、お財布に優しく大量生産できる
やや太軸で耐久性が高く、高活性時にもガンガン使える
カンのサイズが丁度よく、結びやすい
ケン(エサ止め)の位置が丁度良い
デメリット
WHTと比べるとやや重く、ロングステイには向かない
カラーが明るく派手で、食い込み能力はやや低い
使い所
東京湾タチウオの低活性以外全てのシチュエーション
(特に)高活性時
深場でロストしやすい時
安かろう悪かろうではなく、安くても最高のフックです。
実際私のメインフックになっています。
一方で…
これは買ってはいけない針も残念ながら存在します。
メーカー名も言います。
このブログでも昔書きましたが、がまかつの針(ケン付タチウオST-R ST-R WIDE)、ダイワ、ササメは、いくらうれのこっていても使わない方が良いのです。
理由は、単純に一回り大きく軸も太いからです。
違和感なく食わせるためのテーパー仕掛けなのに、重さをプラスしてしまっては意味がなくなります。
特にワイドに至っては、1/0で通常のフックの5/0のサイズがあります。
しかも針先が外側を向いているので、掛かるわけがないです。
しかも無駄に高いし。
ライン(ハリス)
最後におすすめ書いてあるので見てください!
テーパー仕掛けのラインは、従来と違ってラインが2種類必要になります。
本線の細い糸、テーパー部の太いラインです。
本線は4〜5号、テーパー部は10〜16号です。
私が主に使うのは、4号→12号のテーパーです。
4号でもドラゴンは上げられますし、そんなに切られることはありません。
激々渋々タチウオなら、3.5〜4号→10号にして更にナチュラルに誘うこともあります。
夏タチになれば、4号→10号にして、ナチュラルアクションを心がけた仕掛けにもなります。
逆に本線を5号にして絡みを抑えることもあります。
大型狙いや冬タチの場合には、5号→14号のパワーフィネスの場合もあります。
テーパー仕掛けなら、そんなに太くするメリットは感じません。
ただし、とりあえず細くしとけば釣れるでしょ!みたいなルアー的な考えはダメです。
タチウオを釣る以上、耐久性は必要です。
ある程度太さがないとムリです。
素材
ナイロンorフロロ
これに関しては、どっちかだけ買っておけばいつでも対応できます…
な訳ありません!
どちらも使い分けが必要です!
ナイロン
特徴
安い
500メートルで1200円程度で、惜しむことなく使えます。
しなやか
フロロより柔らかくしなやかで、食い込みが非常に良いです。
高強度
結束強度、直線強度共にフロロより上です。
また、テーパー部が傷んだ場合少し削ぐことがあり、フロロでは切れ目から一気にズバッと切れてしまいますが、ナイロンは切ってもその太さ分だけの強度は残っているので安心して使えます。
一方で、耐摩耗性が低かったり給水劣化などがあり、耐久性は少し落ちます。
また、しっかり締めないと解けたり抜けることがあり、初めて作る方やあまりに力のない方(目安握力22〜3Kg)はフロロカーボンの方が良いと思います。
フロロカーボン
特徴
強いハリ
特有のハリ感があり、絡みにくいです。
高活性時に手返しよく扱う際は役立ちます。
透明度
ナイロンよりも光の屈折率が水に近く、水中で目立ちにくいです。
締まりやすい
ナイロンより硬くて結びにくいものの、一度締まってしまえば解け難く、初心者向きです。
ただし…
ハリが強いので、低活性時には見切られたり食い込みの妨げになり、結果的に釣果が伸び悩みます。
また、全体的にナイロンよりも弱く、大型の取り込みには注意が必要です。
何よりもナイロンの倍以上の値段がするので滅多に私は使いません。
使い分け
2つのファクターで使い分けます。
一つ目は活性です。
高活性なら絡みにくく歯にも強いフロロを
低活性ならしなやかで食い込みやすいナイロンを
選びます。
二つ目に水深です。
浅ければ(0〜20メートル)透明なフロロ
深ければ(40〜100m)どちらでも(ナイロン推奨)
100メートル以深ならほぼ毎投切られるので、ナイロン一択になります。
ナイロンのおすすめは、テーパー部は下田漁具の金目一番が安くて質も良いです。カセ巻きなので熱湯でまっすぐにする手間もありませんし。
本線はダイワのデュラセンサーです。
安くて平行巻きなのでライン潰れも少なく使いやすいです。
フロロのおすすめは、テーパー部も本線もダイワのDフロン船ハリス200FXです。
比較的安くて締まりやすく、バリエーションも豊富なのでGOODです。
ハリスの全長?
基本的には2メートルが市販の仕掛けには一番多いです。
実際に多用しているベテランの方もいます。
ちなみに私の基準は…
低活性すぎるとき…………………2.8
渋め…………………………………2.5
小型の低活性、中大型狙い基本…2.2
基本…………………………………2.0(1.9)
小型の高活性………………………1.8
超高活性……………………………1.6(m)
多く作っているのは2.8 2.5 2.2 1.8 1.6です。
といった感じです。
スナップは?
私の推奨はルアー用スナップ(両方開くもの、スーパースナップ#1等)をつけてしまい、仕掛け側はチチワにして接続する方式で、これが安くてトラブルもないのでお勧めです。
どうしてもつけたければ、8番程度の小型スナップが良いでしょう。
実践!作り方編
今回の使用ラインは金目一番12号とジャストロン4号です。フックはサーベルフック2/0です。
まずはフックと太ハリスを結びます。
巻きすぎたり巻きが少なすぎると、エサの姿勢や強度が落ちることにつながるので、3回を基本にします。
結び方は内掛け結びです。
外掛けでは結び目がヨレてしまったり、耐久性が低いので内掛けです。
最後の締めは、写真の向きで軸に2回巻いてから締めるとしっかり絞まってくれるのでよいです。
結べたらオレンジのところで切ります。2〜3ミリですね。
切ったら結び目を作ります。このタイプの仕掛け巻きに引っ掛けて片結びをつくると、ピッタリできます。
このとき締めきらないように!
そうしたら4〜5センチ残して切ります。
ペンチを使って3回に分けて締めます。
その後ハーフハッチを1度入れます。
最後は耐久性(引張強度)試験を行い、大丈夫だったら余りを切り、仕掛け巻きに巻きます。
おすすめは下のタイプ。
全長を測る必要がありませんし、専用ケースもあるのでしまいやすいです。
はいっ!
ということで完成です。
この仕掛け巻きは反対にも巻けるので一枚に2本巻けます。
1人あたり最低4本作りましょう。
使い分けも考えると1人10本です。
頑張って作りましょう。
ちなみに私は、在庫が100本近くあります。
一応販売するかも?しれませんが、販売用の量産は不可なのでお手本用って感じですね。
もし釣り場で私のことを捕まえられれば(顔わかんないでしょうけど)教えますよ!
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初めてこんな長いブログ書いたので疲れました…
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ありがとうございました!