1-2-b.順次進行と跳躍進行の組み合わせ


もちろんジャンルによって例外もありますが、「順次進行」と「跳躍進行」をうまく組み合わせたメロディがいわゆる「緩急のある」「メリハリの効いた」メロディと一般的に言うことができるかと思います。

皆さんのご存知の曲で例示してみます。

EX)チューリップ
「ド↑レ↑ミ→」「ド↑レ↑ミ→」さーいーたー  さーいーたー
「【ソ↓ミ】↓レ↓ド↑レ↑ミ↓レ→」ちゅーりっぷーのー はーなーがー
「ド↑レ↑ミ→」「ド↑レ↑ミ→」なーらんだー なーらんだー
「【ソ↓ミ】↓レ↓ド↑レ↑【ミ↓ド】→」あーかーしーろー きーいーろー

順次進行を基本としながら、【 】でくくられた部分で跳躍進行が混じっています。

こういったものを作曲段階で意図的に考え使うかどうかはケースバイケースですが、多くの場合は自然発生的に(無意識のうちに)メロディの中に織り込まれているものと思います。

後に分析してみて、「メロディに緩急を感じるのは、跳躍進行が所々で用いられているからではないか」と考えられる、という話です。

作曲理論学習の基本は、初めに理論ありきではなく、既存の楽曲を検討してみて、一定の法則を導き出した上でそれを創作活動に応用する、ということだと考えます。

EX)きらきら星

「ド→【ド↑ソ】→ソ↑ラ→ラ↓ソ→」きーらーきーらーひーかーるー

ドからソへの音移動は、これまで見てきた曲の中ではかなり大きなものであり、この楽曲のメロディを強く印象付ける箇所と言えます。

皆さんも、試しにハナウタで、あるいは可能な方は楽器を鳴らして、無作為に創り出したメロディがどこで順次進行していて、どこで跳躍しているか、検討してみてください。

または、意図的に順次進行のみを用いる、あるいは大胆に音を跳躍させるといった、様々なパターンでメロディを作ってみてください。

もちろんテキトーなハナウタでも構いません。

こういったことも、立派な「作曲活動」なのです。


次回は、「音と重力、エネルギー消費量」がテーマです。

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