1.音楽的なメロディの作り方


1-1.作曲の基本はハナウタ


旋律(メロディ)というものは、一定的リズム、調、和声等いかなる音楽的概念からも離れたところで成り立ちうるものです。

「ふんふふふーん」

といったハナウタも、立派なメロディとして存在しているのです。

それが音楽的であるかどうかは別として。


1-2.メロディの聴こえ方


1-2-a.順次進行と跳躍進行


ハナウタで作曲するにしても、どんなメロディを口ずさむかで聴こえ方も変わってきます。

そのことを利用して、どんなメロディを口ずさむとどのように聴こえるのか(どんな音楽として認識されうるか)ということと絡めて、「かえるのうた」を題材として紹介します。

なお、現段階では調性については言及せず、皆さんが必ず習ったであろう「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」の音の並びを用います(このドレミ…をここでは便宜的に「音階」と呼びます)。

また、音符の長さ、拍子(4/4とか三拍子とか)や休符については解説しませんので(音符・五線譜を用いないのですから解説は難しいのです…)、メロディの仕組み・聴こえ方についての記述と割り切ってください。

基本的な楽典は他書をお読みください。

EX)かえるのうた

「ド↑レ↑ミ↑ファ↓ミ↓レ↓ド→」かーえーるーのーうーたーがー
「ミ↑ファ↑ソ↑ラ↓ソ↓ファ↓ミ→」きーこーえーてーくーるーよー

この音の並びで気づくことはありませんか。

前段・後段ともに、全ての音が音階上の「隣の音」へと進んでいます(ドからレ、ソからファ等)。

このように隣り合った音を並べてメロディが作られている様を音の「順次進行」と呼びます。
順次進行はとても滑らかに聞こえます。

絶対音感等なくても、皆さんも何となく「ドレミファソラシド」「ドシラソファミレド」と口ずさむことは出来ると思います。

これがまさに順次進行の代表例であり、全ての音が隣り合っているために「口ずさみやすい」ことも特徴と言えます。

しかし、ある曲において全ての部分でメロディが順次進行の(あるいは同じ音が続く)状態だと、滑らかあるいは穏やかな印象である反面、抑揚のない退屈なメロディとなってしまうリスクもあります。

そこで、音階上の音を一つ以上飛ばした音の並び方を「跳躍進行」と呼びます。


次回は、順次進行と跳躍進行の組み合わせについてお話しいたします。

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