2005年春、悪性脳腫瘍が判明した母。
(グレード3から、グレード4の膠芽腫へ転化）
余命3年以内と言われながらも、
18年間戦った母の、
奇跡の日々の記録です。
脳腫瘍がなぜか小さくなり、
手術はキャンセル。
経過観察になった母。
その後、てんかん発作も起こらず、
「失語や字の意味が分からない」
といった症状も消失したため、
抗痙攣薬の処方の為の通院と、
半年に1回のMRI検査を受けつつ、
経過観察となっていました。
この頃には、主治医も
「膿瘍」(何らかの感染により、
膿が溜まった状態)
として診ていました。
とはいえ、
脳に爆弾を抱えている事には
変わりありません。
一人暮らしに戻すのは、
母も私も不安でした。
私は、会社を辞めました。
好きだった仕事から離れるのは、
とても辛かったです。
退職日に、花束を頂いた時には、
寂しさとみんなの優しさに
涙が止まりませんでした。
こうして私は専業主婦になり、
母の傍にいる時間が増えました。
母は、日増しに元気になっていきました。
腫瘍も、定期健診の度に
小さくなっていました。
「病は気から」って、
がんに対してもなのかな？
と驚いたものです。
私も、脳腫瘍ではないのでは？
と思っていたくらいです。
(後に、生検したら脳腫瘍でしたが)
【母がやっていた事】
前に記事にもしましたが、
アロマです。
一番好きだったのがコレ。
フランキンセンスです。
調べてみると、フランキンセンスは、
・イライラや不安を解消する手助けに。
・免疫力の向上の可能性。
・海外の論文では抗腫瘍作用も示唆。
と書いてあります。
製造メーカーによって、
品質はいろいろですが、
母が好んだのはこれでした。
一度も農薬を使用した事の無い土地で育て、
成育過程でも農薬不使用との事。
希釈して足裏に塗ってみたり、
一日3回位、ディフューズしていました
神聖さを感じるような良い香りです。
お手頃価格のものだと、
生活の木のフランキンセンスも、
入浴剤代わりにして使っていました♪
次に好んでいたのは、
ブレインパワー、というブレンド精油です。
ブレンドされているのは、
サンダルウッド、シダーウッド、フランキンセンス、メリッサ、ブルーサイプレス、ラベンダー、ヘリクリサム
です。
サンダルウッドの香りが心地良いです。
洗面器にお湯を張り、
数滴垂らしてタオルを入れ、
絞って広げて顔に乗せていました。
足湯にも使っていましたね。
母曰く、ため息が出る位良い香り～。
頭がはっきりする。
と言っていました。
私も、この香りの中にいると、
思考が明瞭になると感じます。
※アロマをやっていいか、
念のため主治医に確認した上で、
使用していました。
その辺、気になる私
主治医は、
気分良く過ごせるなら、
どうぞどうぞ～という感じでした。
ただ、てんかん禁忌の精油には
注意していました。
◆参考までに、てんかん禁忌の主な精油
・コリアンダー
・シダーウッド
・ユーカリ
・セージ
・ヒソップ
・フェンネル
・ペパーミント
・ヤロウ
・ローズマリー
薬事法により、精油の効用・効果を
記述する事に細かな規定があるので、
明記はできないのですが、
お守りになったのは間違いないです。
私の肺がんの時も、
あって良かったアイテムの一つです。
リラックスできる雰囲気を作り、
明るい気持ちで過ごすことは
良い事ですよね。
こんな風に、好きな事をして
元気に過ごしていました。
数年して、孫に恵まれた母。
私の子ども達を溺愛し、
孫が増える度に元気になり、
孫育てが生き甲斐のような母でした。
脳腫瘍発覚当時に比べ、
思考がはっきりしていた母なので、
子育ての方針の違いも出てきて、
衝突もありましたが
小さな事ですけれどね。
例えば、
昔ながらの「おんぶ紐」が一番！
とか。
あれです、
胸の前で紐がクロスするやつ
（分かりますか？）
そんな、くだらない事で、
あーだこーだ言い合っていましたね
今となっては良い思い出です。
あの頃のはっきりした母に、
もう一度会いたいなぁ。