2005年春、悪性脳腫瘍が判明した母。
(グレード3から、グレード4の膠芽腫へ転化)
余命3年以内と言われながらも、
18年間戦った母の、
奇跡の日々の記録です。
数秒間ぼーっとする・言葉が出ない
という軽いてんかん発作は、
週2回ほど起こっていました。
ある日、母は言いました。
「自分の脳なんだから。
自分で何とかする。
脳は考えるところだから、
思考の癖を何とかして、
想いの力で小さくできないか?
ってひらめいたの」
えっ、何を言ってるの?
これも新たな症状か?
と一瞬思いましたが、
もう、好きにしたら良いよ
元々、超ポジティブな人だし、
言われて聞く人じゃないので。
宗教とか、怪しい療法とか。
変な何かにハマった訳でもないし。
手術まで1ヶ月以上ありました。
母:
「ねぇ、yuki。リラックスできる、
何か良いアイディアないかい?」
私:
「うーん。なんだろ。
温泉とか?運動とか?
あ!アロマとか?」
母:
「あー、アロマいいねぇ。
良い匂い嗅ぎたい」
ふと、アロマの資格を持っている
従姉妹がいる事を思い出しました。
後に、私の相談相手となってくれた、
31歳でがんになり克服した従姉妹。
従姉妹に連絡すると、早速、
「フランキンセンスがお勧めだよ。」
と、教えてくれました
それから、毎晩寝る前に、
フランキンセンスを焚くのが
習慣になりました。
母は、毎日好きな事をしながら、
脳腫瘍が小さくなった状態を、
一日に何度も何度も、
いや、ほぼ、ずーっと、
イメージしていたらしいです。
そして、術前10日前のMRI撮影をすると。
N先生:
「○○さん・・・
画像を確認したらですね、
明らかに小さくなっているんですよ。」
私:
「え~~~~ッ!?」
母: ニンマリ
N先生:
「脳腫瘍なら、
どんどん大きくなりますからね。
う~ん・・・」
前の画像を確認しつつ、
「うーん。
グリオーマの陰影なんだけどなぁ」
と首を傾げておられました。
N先生:
「てんかんって、最近ありますか?」
母:
「全然無いです。」
N先生:
「娘さんから見て、どうですか?」
私:
「もう、2週間位、無いです。」
母:
「手術、キャンセルってできますかね?」
N先生:
「本来は、ちゃんと取って、
確認するのがベストなんですがねぇ。」
母:
「私は正直、経過観察だけで良いんです。」
N先生:
「まぁ、無理やりという訳にもいかないので、
ここは、○○さんの意思を尊重するしか、
ないですねぇ。うーん。
腫瘍じゃなくて、膿瘍なのかな~。
経過観察、でいきましょうか。
ただ、抗痙攣薬は飲み続けて下さいね。」
と、いう事で、
手術は一旦キャンセルとなりました。
2005年、5月の事です。
ここから2年近く、
影の大きさは変わらず、
通常の生活ができたのです。