子どもを甘やかすと、ワガママになると言われます。

一方、子どもの甘え欲求には充分応えるのがよいとも言われますね。どっちが正しいのでしょうか?

 

 誰もが知っているようで実はよく解からないのが、この【甘え】かもしれません。

 

 こんな経験ありませんか?

 

①眠いはずなのに「寝ない」と言ってぐずる。

②お出かけするときに「イヤだ」と靴を履かない。

③見慣れないお友だちを叩く、押す。

④「あれ買って(して)くれなきゃ帰らない」とモノ(こと)を要求する。⑤わざと親が困ることをする。など・・・。

 

 どれも子どもの得意技ですが、これら全てには【隠れたメッセージ】があります。

 

 例えば

①には「眠くて不安だから安心させて欲しい」

②には「わたしのペースを尊重して欲しい」

③「恥ずかしい」「不安だ」

④「今日は疲れた」「わたしをあなたの中心に置いて欲しい」

⑤「わたしのことを見て欲しい」「わたしは不満だ」・・・。

 

 これらの【隠れたメッセージ】=【本音】に応えることが甘え欲求に応えることなのです。

逆に、本音に気づかず現象だけを解決しても、子どもは満足できません。

 

 例えば「寝ない」とか「イヤだ」などの【現象】を収めても、子どもは、はぐらかされた気持ちになり、甘えた実感は得られません。

眠くて不安な子に「寝ないとおばけ来るよ」と言えば、さらに不安になりますよね。

 

 子どもは、甘えられないとワガママになります。甘えるとは、本音を満たしてもらうことなのです。

 もともと赤ちゃんのときは、「お腹すいたよ」「お尻が変だよ」などの本音を、泣いて教えてくれました。

ところが成長し自己主張を始めると、本音は主張の陰に隠れて見えづらくなります。

 

 大切なことは、子どもの【本音】と会話をしてあげることです。そうすることで子どもは、甘えた実感を得て生きる力に変えるのです。