私は70s~80sの時代をリアルタイムで味わってはいない。両親も特に音楽ファンというわけではないのだが、なぜか私はこの時代の洋楽から音楽にはまり、さらに古いブルースやフォーク、そして最新のEDMやポップチューンといった具合に洋楽の幅広い世界にはまっていった。おそらく最初に洋楽にふれたきっかけは、幼いころの英会話の先生だったと思うのだが、あまりにも幼すぎて覚えていない。なにはともあれ、洋楽、特に70年代から80年代の洋楽を聴くと非常に耳なじみがよく、心が洗われ、自然とグルーヴに体が動く。

 

そんな私には、「洋楽グロリアスデイズ」というラジオはぴったりの番組で、放送が終わると放送曲の中から選んでアルバムを掘り起こしてみたり、放送曲順にプレイリストを作ったりして遊んでいる。なので、今回は個人的な思い入れ満載で、放送された曲を紹介していこうと思う。

 

1. Rebel Yell/Billy Idol

2. Goody Two Shoes/Adam Ant

3. Almost Paradise...Love Theme From "Footloose"/Mike Reno & Ann Wilson

4. Opening Montage/Tom Waits & Crystal Gayle

5. Steppin' Out/Joe Jackson

6. Don't Take Me Alive/Steely Dan

7. Keep On Movin' (Featuring Caron Wheeler)/Soul II Soul

8. Throughout The Years/Kurtis Blow

9. Walk This Way/RUN-D.M.C.

10. Lady Marmalade/LaBelle

11. Kiss On My List/Daryl Hall & John Oates

12. Midnight At The Oasis/Maria Muldaur

 

この曲目を見ていると、これでコンピレーションアルバムとして発売できるレベルなんじゃないか?っていうくらいの名曲揃い、そして流れのよさだ。

 

ここからは、個人的に思い出深い曲を、何曲か絞って紹介したいと思う。もちろんこの12曲はどれも名曲なのだけれど、特にこれは聴いてほしい、という曲をピックアップしたい。

 

まずは1曲目、ビリー・アイドルの「Rebel Yell」だ。邦題は確か「反逆のアイドル」だったと思う。かなりうまい邦題ではないか。ジェネレーションXというパンクバンドからキャリアをスタートさせ、80年代はギタリストスティーヴ・スティーヴンスとタッグを組み、ニューウェーブ/シンセポップとHR/HMのサウンドを見事にポップスとして昇華させたビリー・アイドル。端正なルックスもあって、曲のイメージをつかみやすい邦題になっているのではないか。ビリー・アイドルって、ちょっとロックファンから見過ごされがちな気がするのだが、彼の作り出したサウンドと特徴的なボーカルスタイルは80sロックシーンを代表すると言っていいと思う。とにかく純粋にキャッチーなロックナンバーだ。

 

次は3曲目、「Almost Paradise」。80年代の青春映画が大好きな私としては、『フットルース』は永遠の心の友だ。もちろんサントラも素晴らしく、80年代のロック、ポップの魅力が最大限に詰まった名盤だ。特に、「Almost Paradise」は、ラヴァーボーイのマイク・レノとハートのアン・ウィルソンのデュエットによる愛のバラードで、映画内でも強烈な印象を残す。このころ映画のサントラに男女のデュエットバラードが流行ったけれど、この曲は特にお気に入りの一つだ。

 

最後に紹介したいのは11曲目「Kiss On My List」。ダリル・ホール&ジョン・オーツは、70年代から活動するブルーアイド・ソウルデュオだが、彼らは「ブルーアイド・ソウル」というジャンルにくくられるのを嫌がっていたらしい。今でこそブルーアイド・ソウルは立派なジャンルとなっているものの、当時はまだ人種によるジャンル分けが当たり前のようになされていた時代で、「青い目のソウル」というのは、「白人が黒人のソウルをまねた」という蔑称的な意味合いもあったからだ。しかし彼らは80年代に入って大きく飛躍する。自分たちでセッションミュージシャンを集め、アルバムの製作におけるコントロール権を握るようになってくると、単なるブルーアイド・ソウルから、シンセサイザーをうまく利用したポップ性の高い曲を作るようになり、数多くのヒットを飛ばすようになる。この曲は『Voices』(邦題『モダン・ヴォイス』)に収録された曲で、このアルバムが彼らの大きな転換点になったのは確実だ。80年代風の明るいサウンドにシフトしつつも、やはり根底にはソウル/R&Bのグルーヴが流れており、この曲にもどこかソウルフルなリズムを感じることができる。

 

そして私はこの中から、「Almost Paradise」の収録された『フットルース』のサントラをコレクションから引っ張り出して聴き直してみた。そちらの感想は別の記事で書くことにする。