目をつむり空に向かってぐんと頭をそびやかすと、柔らかな風に体がふわりと浮かびます。

 

『ELMER AND THE WIND』 David McKee 作・絵

風がとても強い日のことです。

エルマーと仲間のゾウたち、そしてなかよしの青い小鳥たちは、そろって洞窟の中で休んでいました。

こんなに風が強くちゃ空を飛べないよ、と小鳥たち。

でもエルマーは、僕は重いから平気さと、みんなが止めるのも聞かずに外へ飛び出してしまいます。

本当に大丈夫?

 

いたずら好きなエルマーの元気いっぱいのお話です。

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『The Wind and the Sun : An Aesop Fable』 Bernadette Watts 絵

旅人のコートをどちらが脱がせるか、お日さまと風が競争するお話。

結局お日さまが勝って、旅人はぽかぽかあったかい野原に横になりますが、その時やさしい風も吹いていたらきっと気持ちよさそうだと思いませんか?

ワッツもそう思ったのか、肌をなでる風の気配がこの作品にはちゃんと描き込まれています。

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『Simon and the Wind』 Gilles Tibo 作・絵

カナダのイラストレーター、ティボーのタッチはとてもユニーク。

エアブラシで描いたような輪郭が、背景からくっきり浮き出し、色のグラデーションもシックでとてもなめらかです。

帽子をかぶったかわいい男の子、サイモンに託して、風との遊び方を紹介する作品。

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こちらは、1998年4月に、いつものリーフレットに載ったレビューです。

4月ということで、春風からの連想でこのテーマを選んだのでしょう。

翻訳のデータは以下の通りです。

 

『ぞうのエルマー〈5〉エルマーがとんだ』 デビッド・マッキー 作・絵

 

 

『きたかぜとたいよう―イソップ童話』 バーナデット・ワッツ 絵

 

 

『あきのかぜとサイモン』 ギリス・ティボ 作・絵

 

この作品は、アマゾンさんでは書影がないようです。