パパ、ゆりが鼻の穴にビーズの大きいのが入っちゃって、と携帯電話から、お姉ちゃんが焦った声で言った。
後ろで、ゆりの泣きじゃくる声が聞こえ、かみさんが、怒鳴る声が聞こえた。
やばいなと思っていると、かみさんが電話に出て、病院に電話するから、切るよ!と言うと、電話が切れた。
夜7時、ゆりは鼻に何か詰め込んでしまい、出てこなくなったらしい。大丈夫か?手術しないと取れないかな?そうなると、傷跡が残るかな?女の子でそれは可哀相過ぎる!はやる気持ちを抑えながら、車で家に向かった。
しばらくして、お袋から電話があった。お父さんの車で埼玉医大に向かったとのこと。
埼玉医大は帰り道だから寄ってくると言って、電話を切った。
20分程で、埼玉医大に着いたが、駐車場が見当たらず、病院の前のコンビニに車を停めて、病院に向かおうとすると、あれ?と言う聞き慣れた声が聞こえた。振り返ると親父の車が停まっており、窓越しに親父が顔を出していた。
ゆりは?と聞くと、う~ん、何が入ったかわかんないんだよなあ~
泣いてる?
いや、もうすっかり落ち着いている。
僕はちょっとホッとした。痛くはないんだな。
どこにいるの?
受付にいるんじゃないかな。
と親父が言うので、あとは、僕が送って帰るからと、親父には帰ってもらい、受付に向かった。
ガラス越しに、かみさんとゆりの後ろ姿が、目に入った。
かみさんが、僕に気付き、あれ?と言うと、ゆりがパパ!と、飛んできた。
鼻は?痛くないの?
と聞くと、痛くないよ!
電話口で、結構泣いてたでしょ?
かみさんに聞くと、
あー、病院行くと言ったら、泣き出したのよ。
そっか、と僕は娘を抱きしめた。
何が入ったの?
と聞くと、かみさんが、これ。
と手渡してくれた。
見ると、小豆よりちょと大きめの透明のプラスチックでできたダイヤモンドでした。
えー!こんな大きいものが入ってるの?
と僕は言ってしまった。
にわかに、大丈夫かという不安が頭の中に充満したが、子供には大丈夫。すぐとれるよ。とだけ言った。
しばらくして、名前が呼ばれ、女性の看護