(出典:gaiax-socialmedialab)
ライブ動画を配信して、出演者であるモデル・タレントやインフルエンサーが、おすすめのファッションやメイクなどを紹介する。それを見た視聴者はリアルタイムに質問やコメントをしながら、気になったアイテムは動画配信中に購入できるという新しいEコマースの形。日本でも関連するアプリが続々とリリースされている。
ライブコマースは、言わばECにライブ配信の動画を掛け合わせたものといえ、モバイル時代ならではの新感覚のショッピング体験を提供してくれる。従来からあるECや通販番組が一方的であったことと比較すると、コミュニケーションを通じて商品を深く理解することができ、生放送の良さである「臨場感」も持ち合わせたEコマースの形である言える。
(出典:ecnomikata)
ライブコマースは、次の3点が大きな特徴といえる。
- ①臨場感(ライブ感)
- ②注目度・売り行きの即時判定
- ③購買の際の安心感
①臨場感(ライブ感)
インフルエンサーがリアルタイムに放送するため、見る人は臨場感(ライブ感)を感じながら購入することが出来る。配信者とのコミュニケーションを交わすことで、購買体験を向上させ、ファン化していくことが可能になる点が、通常のECサイトや動画にはない特徴の1つといえる。
②注目度・売れ行きの即時判定
ライブコマースは視聴者の人数やチャットでのやりとりからその商品の注目度などがすぐにわかり、購入したい心理になりやすくなる。従来ECサイトではレビュー投稿やお気に入り登録件数で判断されていた「注目度」や「売れ行き」が、ライブコマースなら一瞬で判断できる。
③購買の際の安心感
インフルエンサーと会話をしながら購入でき、ECショップでは分かりづらかったサイズ感や素材など実際に手に取らないとわかり辛いことなどもライブで伝えられる。店頭で実物を実際に手にとって購入する時と同じ感覚をもつことができ、安心感をもって買える。
ライブコマースが注目される理由は次の3つがあると言われる。
・理由1:ライブ動画自体が大いに盛り上がりを見せている
・理由2:ユーザー(視聴者)にライブ独特の臨場感とコミュニケーションが受けている
・理由3:海外ではすでに大きく成功している事例がある
これまでのネットショッピングでは、基本的には自分1人で商品選定から購買までを行っていた。そこに、人とのコミュニケーションを加えることで、より楽しい購買体験を実現する「ソーシャルコマース」という新しいショッピングの形が、ライブコマース流行の兆しの大きな理由と言える。
昨年の後半、ライブコマースがEC業界では大きな話題を提供した。まずCandeeが、ライブ配信中に商品を購入できる「Live Shop! (ライブショップ )」アプリを6月より提供開始。その後、「メルカリ」がライブコマース機能「メルカリチャンネル」を7月に開始、9月にはECプラットフォーム「BASE」も専用アプリ「BASEライブ」の提供を始めた。さらに「Yahoo!ショッピング」も11月よりライブコマースに参入した。
・メルカリチャンネル
メルカリは、フリマアプリの「メルカリ」上に「メルカリチャンネル」をローンチ。販売ジャンルは食品から娯楽用品まで、幅広く取り揃えられている。配信者の幅も広く、芸能人から一般の主婦やOLまであり、子供のおもちゃを販売する動画も配信されています。アプリ上に表示されたランキングで「アイテム」の販売人気度が計れる。
・Live Shop!
Candeeがローンチしたのが「Live Shop!」。会社設立から2年間で千本以上の動画の制作・配信を請け負い、ライブ動画がその半数近くを占める。そんな動画制作・配信ノウハウやインフルエンサーのネットワークを生かした番組作りが大きな特長。Live Shop!では、ファッションやコスメなどの商品を、ライブ配信を見ながら気に入った商品をアプリ上で簡単に購入できる。
・BASEライブ
Eコマースプラットフォーム「BASE」が提供するのが「BASEライブ」。BASEのアプリ上で、店舗向けに時間を限定でライブコマース機能を提供。40万店舗以上が出店しているBASEの場合、その店舗をフォローすれば、配信動画が閲覧できる。主眼は店舗とユーザーのコミュニケーションツールに置いていると見られる。
![]() |
日経トレンディ 2017年 12月号 [雑誌]
Amazon |
・たった2時間で3億円稼ぐユーザーも!? 話題のライブコマースとは?国内の代表サービス7選(gaiax-socialmedialab)
・2018年のヒット商品&トレンド予測まとめ(news.infoseek)
・注目集まる「ライブコマース」の展望は? メルカリ、Candee、BASEがTC Tokyoで語る(jp.techcrunch)