各地の取材旅行ぼくは編集者のころ、先生とは各地の取材旅行へ行ったけれども、妻のことを話されたのは、そのときだけであった。先生は快男児であった。男のなかの男であった。豪快で気取らず、隔てなく人とつきあった。「最後の文士」という気配を有している人だった。檀先生のまわりにはいろいろの友人が集まった。