淡水のお湯だと43度くらいにしなければこれだけの効果は得られず、
しかもその場合は脈拍数は増え、血圧は上昇するという
望ましくない作用を伴ってしまう。
微温の炭酸泉浴ならばそういう副作用がなく、
心疾患や循環障害によい作用を及ぼすというわけだ。
これはほかの薬物や物理療法によっては得られない効果である。
次に鉱泥療法だが、サンモリッツの近くに沼沢地があって、
そこで何千年の間に倒れて埋まった松柏類が泥炭になったのを利用するものである。
ドイツ語でモール浴というが、このモールの特徴は水に比べて比熱が小さく、
熱をあまり伝えないので、44度から48度の泥浴をしてもあまり熱く感じず、
長い時間かかって熱がじわじわと体内の深部に浸透する。