一昨日の投稿で触れましたが、ランニング関係のメルマガの配信に小指側から強く入って親指側に倒れる接地は無駄な時間を使い、スピードを上げることはできないと書かれていました。
接地はフラットが正しいということが前提だと思われます。ただ、冒頭の投稿でも触れたように、アフリカのトップランナーでもこの記事で問題とされる接地をしているのを少なからず見られます。
マラソンの世界最高記録保持者のキプチョゲ選手も小指側から強く入って、そこから親指側に倒れる接地をしています。さらに左右ともつま先が大きく開いて着地しています。すでに指摘がされている方がいますが、他の選手にはあまり見られない特徴です。
この原因について考えてみたいと思います。
まずは足のつま先が開いた状態でフラットに設置できるかです。自身でやってみるとわかりますが、膝が完全に開いてしまいます。いわゆるガニ股です。無理に正面に向けると膝が内側に入りに大きなストレスを感じることになります。
私の推測になりますが、キプチョゲ選手は股関節の可動域が狭いのではないかと思います。あくまでも推測なりますが、股関節の外旋内旋の動きがよくないために、足のつま先を広げて着地することで動きを補っているのではないかと思います。
※2分30秒、16分40秒、19分55秒過ぎ
この動画は非公認ながらキプチョゲ選手がフルマラソンで2時間を切った時のスタート前の様子を取ったものです。この中でキプチョゲ選手が脚や腰の曲げ伸ばしをしているところが映っていますが、見た感じでは身体の柔軟性は高くないようです。他の動画も確認しましたが、周りの選手と比べてもぎこちない動きに見えます。
ランニングフォームについては人それぞれだと思います。その人の身体的な特徴で決まってくる要素は多々あると思います。各関節の柔軟性が低ければ、当然可動域が限定され通常の動きとは異なる可能性があります。
自身の思うことですが、各パーツの細かい動きを改善することはあまり意味がないのではないでしょうか。足の接地についても同様です。ランニングの基本的な動きのポイントを抑えれば、細かな動きは気にしなくてよいという結論に持っていければよいのですが簡単な話ではありません。
動物本来の自然な動きということになるかもしれませんが、文明化した現代人とは程遠い話になりそうです。
そう考えると、幼少期にはだしでの生活を送った経験のあるアフリカ人ランナーのランニングフォームをお手本とすることは理にかなっているのではないでしょうか?