先週開催された青梅マラソンで中国電力の岡本直己選手が2位と健闘しました。2018年に優勝をしており、5年ぶりの出場です。今回も優勝を狙っていたということで、本人的には悔しい思いが強かったようですが、若手の選手を相手にこれだけ走れることはすごいと思います。

 

岡本選手は1984年生まれの38歳ですが、駅伝を中心に活躍していました。ニューイヤー駅伝には2008年から13年連続出場、都道府県対抗駅伝には中学の時から17回出場しています。

 

岡本選手は2010年に初マラソンを走っていますが、以降もレースには出場しているものの目立った成績は残せていませんでした。12回目のレースである2018年の北海道マラソンで2時間11分29秒の自己ベストで初優勝を果たし、東京オリンピックのMGC切符を手に入れています。

 

さらに、昨年の大阪マラソンでは37歳にして、2時間08分04秒とさらに記録を延ばしています。今年開催されるMGCの出場権を獲得していますので、少なくとも39歳までは競技を続けることになりそうです。

 

38歳での活躍ということで岡本選手がクローズアップされていますが、同じ1984年生まれでかつて活躍して現役を続けている選手がいます。

 

トヨタ自動車九州の今井正人選手もその一人です。元祖山の神として箱根駅伝では快走していますが、マラソンでは思ったような走りがなかなかできませんでした。30歳の時に東京マラソンで自己記録の2時間07分39秒で走り、世界陸上北京大会の代表となっていますが、遅咲きといってもよいかもしれません。(世界陸上は体調不良のため欠場)

 

 

 

昨年の大阪マラソンでは40キロ過ぎに岡本選手に抜かれて2時間8分12秒の6位でのゴールとなりました。岡本選手同様にMGCの出場権を獲得していますので、このまま現役を続けると思います。

 

そしてもう一人は安川電機の北島寿典選手です。最近はほとんど名前を聞かなくなりましたが、リオデジャネイロオリンピックのマラソン日本代表です。

 

 

 

ただ、リオオリンピック以降は故障で思ったように走れず、マラソンに復帰したのは2019年です。直近では昨年の別府大分毎日マラソンを走っていますが、2時間12分01秒で13位という結果でした。

 

 

 

現在も安川電機陸上部に所属しているものの、直近で開催される大阪マラソンと東京マラソンにはエントリーしていません。今後マラソンに出場することがあるのかは不明です。余談になりますが、北島選手の目標とする選手は先に紹介した今井正人さんです。

 

過去には40歳を過ぎても実業団で競技を続けた選手がいます。古くは旭化成の総監督の宗猛さん、最近ではコニカミノルタ在籍時にニューイヤー駅伝で活躍した松宮隆行さん、松宮祐行さんの双子の兄弟がいます。宗猛さんは43歳で、松宮兄弟は41歳で現役を引退しています。

 

実業団選手が引退する理由については、結果が残せなくなったからというのが一般的だと思います。チーム、あるいは選手個人の判断のいずれかになるでしょうか。チームの事情であればあれこれ考える余地はありませんが、自身で決めるということになるとタイミングが非常に難しいと思います。切りのいいタイミングでというのが理想でしょうが、簡単なことでもないような気がします。

 

1984年生まれの3選手がいつ引退するのか気になります。できるだけ長く競技を続けてほしいと思っていますが・・・