ランニングをするとふくらはぎが太くなるという記事を見かけました。ふくらはぎの太くなる一般的な原因としては、脂肪の蓄積、足のむくみ、日常生活(特に歩行)でふくらはぎの筋肉を使っているなどがあげられています。

 

ランニングでは、つま先あるいは踵着地によりふくらはぎを使い足が太くなると説明されていることが多いようです。足裏全体で着地すればふくらはぎは太くならないという流れになります。

 

さらに、パンプアップ現象によりふくらはぎが太くなると原因としているものもありました。特定の筋肉を酷使することにより、筋肉から様々な代謝物が出されることで濃度が高まり、その濃度を薄めようと水分がたまり一時的に大きくなる現象のことです。

 

他の記事も確認してみましたが、ビジネスに結び付けられているケースが多く、ふくらはぎの太くなる原因の本筋から外れているように思います。

 

 

 

ふくらはぎは下腿三頭筋の総称になります。具体的には腓腹筋とヒラメ筋のことを指します。このイラストのように腓腹筋がヒラメ筋に覆いかぶさっています。双方の筋肉は合流してアキレス腱となって踵骨に付着します。

 

腓腹筋はつま先立ちや、歩く時に足で地面を後方に強く蹴り出す動き等に使われる筋肉です。運動時に、跳んだり走ったりする動きにも使われます。対して、ヒラメ筋は足関節底屈にかかわる筋肉で、長時間の立ち仕事や長距離のマラソンにとっては非常に重要な役割を担っています。

 

 

 

ランニングによってふくらはぎが太くなる理由は、単純にこれらの筋肉を使うことで発達した結果であるといえます。先ほどのイラストを見ていただけるとわかりますが、足首を伸ばす(底屈する)とふくらはぎは収縮します。この動きの繰り返しによって、ふくらはぎの筋肉が使われて太くなるというのが妥当な判断だと思います。

 

着地だけに限らず、ランニングフォーム全体の問題です。歩行を含めた日常生活での身体の使い方を改善しないことには、解消されないのではないでしょうか?