昨日の投稿で 『腰高のフォーム 』 について考えてみました。

 

 

 

結論としては、腰の落ちたフォームは良くない=腰高のフォームが良いという答えを導き出しましたが、理由なく腰高のフォームがよいとする風潮があると思っています。

 

 

 

ただ、この考えではアフリカ人トップランナーの腰の落ちたフォームを説明することができません。この点について私なりに考察をしてみました。

 

 

 

一般的にいわれている腰の落ちたフームは、このような図で説明をされていることが多いと思います。膝は曲がっているものの、股関節が曲がっていない状態です。

 

この姿勢を実際にやってみていただきたいのですが、踵に体重が乗っていることがわかると思います。この状態から身体を前に運ぶためには、つま先から脛、そして大腿部と脚前面の力を使うしかありません。かなりの大きな力が必要になりますので、エネルギーのロスが大きい動きといえます。

 

一方、アフリカ人ランナーのフォームです。膝と同時に股関節も同じように曲がっています。同様にこの姿勢をしてみると、体重は踵ではなく前足部に乗っていることがわかると思います。

 

ランニングで早く楽に走るために必要なことは何か?身体(重心)を効率よく前に前に運ぶことだと思います。問題は腰の位置が高いと、前方への重心移動がしやすくなるか?と考えた場合にどう説明するかです。

 

腰が落ちたフォームが問題になるのは、膝だけが屈曲し股関節が曲がらず棒立ちの姿勢になることです。この姿勢では後ろ重心になり、いわゆる腰が引けた状態です。確かに腰の位置を上げれば、大腿部前面の負荷は軽減されますが、後ろ重心に変わりはありません。

 

腰を上げるだけでは問題解決にはならないと思います。ではどうしたらよいか?アフリカ人ランナーのフォームが参考になります。先ほど説明したように股関節を曲げることで、重心はおのずと前に移動します。

 

 

 

ここで問題となるのは股関節を曲げるということです。私の考察になりますが、股関節をうまく使えていないランナーが多いと思います。股関節が使えないと、骨盤の前傾は難しいと考えています。簡単そうに思えるものの、以前の投稿でも触れように案外難しいようです。

 

ここで勘違いしないでいただきたいのは、骨盤の前傾と上体の前傾は違うということです。先ほどの腰の落ちた姿勢から身体全体を前傾させるとどうなるでしょうか?大腿前面に大きなストレスを感じるのではないかと思います。股関節を曲げずに身体だけを前傾させて走るとわかりますが、バランスを取るために地面を前足部で押さえるキック動作が入り、脚が後方に流れることになります。

 

理想のランニングフォームということで、前傾姿勢を取ると説明されているケースが数多くあります。中には筋力不足のために前傾姿勢がつくれないと指摘しているケースもあり、私自身は非常に危険だと思っています。

 

 

 

上体が立ってしまうのには理由があると思います。この点については過去の投稿で何度も触れていますが、脚を振出す動作が影響していると考えています。脚を振出すことで重心が後方に残り、バランスを取るために上体が起きてしまうということになります。

 

話しは戻りますが、腰高のフォームを習得することを考える前に、股関節を使えるようにすることが必要ではないでしょうか!?