ランニングフォームについては、いろいろな方がいろいろなことを発言されており、果たして何が正しいのかわからないという方がいるのではないでしょうか? 半ば常識になっており、ランニングの指導者でも無条件で受け入れていることが、いくつもあるのではないかと思います。

 

感覚的な話が多く、具体的な説明が少ないためだと思っています。本来であれば理論で検証すべきですが、簡単ではないということではないでしょうか。理屈の話ではないだけに、ランニングフォームで常識のようにいわれていることを覆すことは容易ではありません。

 

 

 

一番いい例は腿を高く上げるです。1960年代から始まったマックトレーニングの影響といえますが、長年常識とされていたものの、現在ではこの考えは否定されているものの、今だに腿上げトレーニングが行われているのは不思議です。

 

腿上げに似たものとしては、膝を前に出すというのがあります。個人的には腿上げも、膝を前に出すも問題があると考えていますが、腿上げは動きとして理解しやすいものの、膝を前に出すという動作は非常にわかりにくいと思います。

 

着地に関しては踵からと一般的にいわれていますが、完全に矛盾する重心の真下でという説明もあります。着地の時間はコンマ何秒の一瞬ですので、この短時間で着地の仕方を意識することは不可能だと思います。

 

腕振りはリラックスしてとよくいわれますが、そもそもリラックスした状態とはどういうことをいうのかよくわかりません。説明することは相当難しいと思います。相反する内容になりますが、肘を引くというのがあります。ひじを意識的に振ることは力が入り緊張した状態です。ひじを引きっ放しではなく、引いて力を抜くというのであればわかります。

 

 

 

究極と思っているのは腰高のフォームです。どのタイミングで、腰がどの位置にあればよいのか? 明確に定義されている説明を目にしたことはありません。多くの指導者が、正しいフォームと考えているようですが、私自身は意味不明というしかありません。

 

ザ~ッと考えただけでも、これだけ思い浮かびます。正しいランニングフォームとして挙げられていることは、相当な数に上ると思います。これでは何が正しいのか、訳が分からなくなってしまいます。

 

世の中のランニング指導者は自らの権威を示すために、話を細かく複雑にして説明をしているだけではないか?そう勘ぐってしまいます。

 

少年団の指導を始めてより、自身の体でアフリカ人ランナーの走りを目指し、自身のランニングフォームを一から見つめ直しました。すでに4年以上たっていますが、長年にわたりランニングの常識にとらわれていた身にとっては、フォーム改造は容易ではありませんでした。

 

 

 

最終的にヒントになったのは、アフリカ人トップランナーの走りです。スローモーションを含めた動画を分析して、自身の身体で検証することを繰り返し行いました。まだまだ完成には至りませんが、走りのイメージはつかめてきています。

 

 

 

答えは案外シンプルではないかと考えています。アフリカ人トップランナーもあれこれ細かいフォームのことを考えて走っているわけではないと思います。子どものころからの生活習慣により、効率の良い無理のないフォームを身に付けたのではないでしょうか。

 

現状での答えは股関節の動きを中心に、各パーツの動きを連動させるということになります。さらに、力を入れるのではなく、抜くことがポイントになると考えています。

 

還暦を前にして迷走している感はありますが、これからも情報発信をしていきたいと思います!!!