新型コロナ過の中で行われた箱根駅伝は無事終了しました。今回は沿道での応援を自粛するよう呼び掛けがされましたが、例年の応援の多さを考えると効果があったといえるのではないでしょうか。

 

関東学生陸上競技連盟HPより

 

復路トップを堅持した創価大学が、最終区間でまさかの失速をし、駒澤大学が思いもよらぬ優勝を得ることになりました。

大八木弘明監督の優勝インタビューは歯切れの悪い受け答えで、複雑な気持ちだったのではないでしょうか。

 

創価大学の榎木和貴監督は冷静な受け答えをしていましたが、箱根駅伝の怖さを実感したと思います。

 

 

 

ただ、アンカーの選手はかわいそうです。これから選手として競技を続けられるのかとても心配です。

 

実際のレースですが、往路は4区までトップが変わる目まぐるしい展開になりました。往路も3位以下の順位は同様の状況が続きました。

 

各校の力の差がないことが、このようなレースになった理由ですが、この点について簡易的に順位で分析してみました。

 

 

 

今大会で区間賞を取った大学は8校、2区間を取ったのは優勝した駒澤大学と東京国際大学の2校のみです。従来では考えられません。

 

各校の最高順位と最低順位を見て意外に思いました。各校が安定しているわけではなく、最低順位が一番良いのは東洋大学の14位、次は駒澤大学、順天堂大学、國學院大學の15位です。ブレーキとまではいきませんが、順位の悪い選手が各チームにいることがわかります。

 

区間ごとの記録についても確認しました。区間平均記録とトップ選手の記録の差を見ると、往路については記録差が付きやすく、復路は差が付きにくいことがわかります。

 

下の方にある区間平均記録とトップとの差を見ていただけるとわかりますが、区間距離が長い往路の2区と復路の9区、山登りの5区は差が付きやすく、この区間でいかに良いタイムで走るかで、総合順位が左右されるともいえます。

 

惜しくも2位となった創価大学ですが、3つの区間の平均順位は3位と断トツです。最終区間でのブレーキがなければ、間違いなく優勝していたはずです。

 

 

私の母校である法政大学ですが、1区の鎌田航生選手が快走したものの、以降の選手は思ったような走りができず17位に終わりました。

 

一桁順位は鎌田選手のみです。次に順位が良いのは、4区の清家陸選手の11位です。

2区での躓きが大きいと思うものの、もう1人ぐらい1桁順位の選手がいてもおかしくないと思います。

 

今回の結果について私なりに考えましたが、まずは各区間の選手配置が適切ではなかったと思っています。当初の話では、2区は鎌田選手、5区は清家選手が走るはずでした。鎌田選手は昨年のリベンジ、清家選手は入学当初から希望していたということですから、当然この区間を走ると思っていました。

この通りの区間を2選手が走っていたら、結果は全く違っていたように思います。

 

先ほども触れたように、2区と5区は重要な区間です。実力のある選手が走ることがベストの選択ではないでしょうか。

 

もう一つは、予選会を走っていない4年生3名が出走したことです。下級生が頑張って予選会を通過したのに、走っていない選手がなぜ本番を走るのか不思議に思います。

 

いくら調子が上がっているとはいえ、本番出場が掛かっているレースを走ってない選手を走らせるのは、それなりの理由が必要です。

おそらく坪田監督はこの点は説明したと思いますが、果たして3年生以下の選手が納得したのか疑問に思います。

 

この状況では士気は上がらないのではないでしょうか?

 

 

 

今回の目標順位の8位は4年生が中心になって決めたということですが、遠く及ばない結果です。今回の選手選考に対して、坪田監督の情が入ってしまったと思えて仕方ありません。

 

来年は予選会からの出発にになりますが、本番の出場は何とかなるでしょう。

経験者が4人抜けるので厳しい戦いになりますが、2区鎌田航生選手、5区清家陸選手の快走を期待したいと思います!