今年の箱根駅伝予選会は初めての無観客での開催となりました。

 

 

 

この記事を書いた竹内達朗さんは、私より7つほど若いのですが、私自身も大井ふ頭での予選会を経験しています。都心で交通の便が悪くなく(よくはないです)、交通量が少ないということで選ばれていたと思います。

 

 

 

以前の投稿でも無観客の件について触れましたが、予選会の場合は多くの選手が並走するので、応援の有無の影響はほとんどないと思います。

 

応援の効果について、科学的に検証した資料があるのかわかりませんが、普通に考えて効果はもちろんあると思います。

 

陸上競技における応援が選手にもたらす心理的効果

 

順天堂大学の学生さんの論文だと思いますが、応援について聴き取り調査による分析を行っています。40ページの 【日本語要約】 からすると、重要な大会で、調子がよく、チームとの関わりが強いときに、応援による効果が高まるとされています。

 

箱根駅伝はまさにこの条件に当てはまっていますので、応援の有無はパフォーマンスに大きく影響するといっていいと思います。

 

これから冬のロードレースのシーズンになりますが、無観客での開催を前提とする大会が行われることと思います。

 

正月の箱根駅伝についても、9月22日の投稿で書きましたが、すでに無観客での開催を発表しています。

 

https://ameblo.jp/mfujita42/entry-12626812826.html

 

自粛を要請するしかないとは思いますが、どこまで効果があるのか何とも言えません。

新型コロナウイルスについては、飛沫感染が原因であることがはっきりしていると思いますので、声を出した応援をせずに旗振り、拍手のみでというようにした方が現実的ではないかと思います。

 

また、すべての人に周知させることはできないので、沿道に出る人が少なからずいると思います。この人たちに100%帰ってもらうことができればよいのですが、応援のためでなく、たまたま通り掛かった人もいるでしょうし、区別をつけることは実質的には無理です。

最近の社会状況からして、沿道にいたことにより誹謗,中傷を受けることが絶対に起こると思います。

 

禁止ではなく、自粛ということですので、個人の責任ということで沿道で応援する人は必ず出てきます。この人たちに対して、沿道から立ち退くことを強制できるのか?疑問です。

 

 

 

人口の少ない地域であれば、ある程度効果はあると思います。実際に10月18日に行われたプリンセス駅伝では、沿道の応援の自粛を呼び掛けていたものの、住宅地では少なからず応援する人の姿が見られました。ただ、郊外から外れた場所では、ほとんど応援する人はいませんでした。

 

 

 

九州の地方都市でこの状況ですから、東京、川崎、横浜の大都心、そして箱根という観光地を走る箱根駅伝で、どこまで実効性のある対策が取れるのか?これから具体的な方策が打ち出されると思いますが、沿道の応援のない箱根駅伝は私の中では考えられません。

 

箱根駅伝の場合、選手が一人で走る場面が多く、沿道の応援の影響は非常に大きいといえます。沿道の応援は箱根駅伝と一体であり、沿道の応援がなくなったら箱根駅伝の魅力は半減するとも言えます。

 

箱根を目指す大学生の多くは。テレビでの多くの人が応援する箱根駅伝のシーンをみて、自身も走りたいと思ったのではないでしょうか。

私自身も小学2年生の時に沿道で箱根駅伝を走る選手を見て、自分も走ってみたいと思うようになりました。

 

沿道の応援が仮になくなったとしたら、選手のモチベーションも大幅に低下するでしょうし、成績に影響する可能性も十分に考えられます。

 

私が指導する少年団の子どもたちは毎年地元で開催される森林公園完走マラソンに参加していますが、自身も5キロの部に出場しています。ゴール手前で子どもたちが応援してくれますが、かっこつける余裕はなく、ただ必死に走るだけです。

子どもたちの応援に対して、私のできることは正直これしかありませんが、私の走りの後押しになっていることには間違いありません。

 

繰り返しになりますが、沿道の応援があっての箱根駅伝だということは紛れもない事実だと思っています。