MFストレッチ術の第一弾を発行する数ヵ月前に、とある本が流行った。例の開脚ブームのひとつ前のブームだったかもしれない。ある著名な古武術家から手の形を教わったスポーツトレーナーが、それを体をひねったりする動作と組合せて創ったストレッチ的なものです。基本の手の形は親指と小指の先を引っ付けただけで、無駄な力が抜け体幹とも繋がりやすくなるという訳です。これは私も古武術10年やっていたので納得はいきます。さらにそれを応用?なのかも知れませんが、親指と小指の間にもう一方の手首を挟んで体の前でその腕を持ち上るという一般の方なら不可思議と思う妙なポーズをとりながら体をひねっていくとホラいつもより余計に体をひねることができるでしょってテレビでも紹介されていたものです。最近その本が中古品で有ったので読んで見るとやはり腑に落ちない点が出てくるし、終始その独特な手の形にこだわり全般的に全てその手の形で体を撫でるだけで驚くほど柔軟性がアップとか、体の深部までほぐす最強メソッドとか過大な自前評価のフレーズが出てくるので、鬱陶しい気分です。ただひとつ言えるのは武術のトアル秘訣をかじっただけで、確かに変化はあるのですが、相当高いレベルに身体能力がアップすると思うのは早計で、まるでそのオマジナイ的な手の形が万能というのはどうかと思います。この本では書いていないですが、古武術のナンバ歩きの応用というのも一瞬で生死を分かつような対決場面では必要かもしれませんが、実用性があるかといったらそれで街中を歩いている方はいないことから解るように日常動作としては人目もありますが、人目を意識しないとしても、ナンバの動きはかえって煩わしく思うでしょう。
この本で一般向きとして使えるのは、ウコウ突起(鎖骨付近の要所)ほぐしと腸ほぐしと、手の甲足の甲をほぐす手法でしょう。ひとつ決定的におかしいのは、手の甲を上にするように内旋(内側にひねる)すると肩の力が抜けるという手法ですね。これは内側にひねるのが要点ではなく、この本の写真で見受けられるように少し肩上げの状態にして肩上部の鬱血を解いたので、幾分肩の楽さが出るのです。あの本の通り肘から先をひねっても肩は楽になる訳ではなく、たまたま連られて肩上げが僅かになされたので楽になったのです。MFストレッチ術では内側に捻るのは日常つけがちな巻き肩の癖の誘因ですからデスクワークの方はいつもと逆に外側にひねる方を行って癖を修正してくださいとお伝えしています。そして、それより優先に腕挙げていく動作で肩を楽になる手法を載せてます。腕を外にひねることのほうが大事というのは、ほとんどの整体関連の方はそういうことに異論はないはずです。胸も少し開く感じにもなりますし。