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真鶴岬には毎年初日の出を見に行きます。もう8年にもなると思いますが、最初に訪れたときに岬の喫茶店の付近に居着いた三毛猫がいたので写真を撮ったりしておりました。毎年日の出を見に行くたびにこの猫に会うので、楽しみにしておりました。
人に擦りよってやたら愛嬌を振り撒くわけではないのですが、かといってやたら人を避けるのでもなく、ゆったりと他の猫ともあまり交流せず独り寛ぐ姿が悟りをひらいた風来坊の僧侶のようで、思わず師匠と呼びたくなります。下手な人間の説法などまっぴらだったのは私の若い頃からの常でしたから。近年はチャコという名前が定着しており、昨年か一昨年には岩合さんというあの著名なカメラマンも撮りにいらしたそうですが、じつは8年前から私はこの猫の写真集を出しておきたいとさえ思ってました。いづれ岩合さんの目に停まる時を予想していたのですから。それくらい希有な存在感の猫でしたから。とあるブロガーさんはゴルゴというあだ名をつけておられますが、人に媚びない態度と見方によると鋭い眼光を感じる場合もあるからと思います。
しかし残念なことに、いよいよチャコさんは、老衰のため地元の獣医さんにひきとられたそうです。初日の出を見たあと人混みが減ってチャコが現れるのがいつものパターンなのでしばらく待っていようと喫茶で一服しつつ店の人と話をしていてそのことを教えていただいた訳です。ほんの3ヶ月前に台風がひどかったので心配で見にいったあの秋の日が最後の対面でした。ベンチにぐったりよこたわっていた姿は、さすがに20歳を越えると体もしんどい様子でしたが、記念碑の土台の1メートルほどの石に「わたしゃ元気だぞい」
とばかりささっとよじ登りポーズを決めてくれたのでした。ほんとにそれが私にへの気遣いだったんだと思います。長い猫生の最後に岩合さんの写真集にも載るあたり不思議な魅力的な猫さんでした。

8年前初めてチャコを見た場所。当時の写真は最近探し中


3ヶ月ほど前に撮りにいったときはベンチでぐったり

私にとっては最後のショット。1メートルの石によじ登り、くつろぎのポーズ。
8年前はもっとふっくらした容姿であった。

初日の出を拝んだが、チャコはもういない。