夫がリタイア、ついに老後始まる | 日記

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日々の徒然

いよいよ本物の老後生活が始まった。

まだ数日であるが夫が家にゴロゴロしているので家事がはかどらない。思い切って私が動き出すと気になるのか「そんなに頑張らなくていいよ。一緒にリラックスしよう」と邪魔をしてくる。こうなると、もうどうでもいいわと文字通りの食べて寝てスタイルが続いている。家の中が何だかうっすらと汚れてきた気がしている。

 

これはまずい。中々まずい。

 

これから2人で無職なのであるがリラックスどころか気持ちが悪くて落ち着かないのである。

 

老後には何か趣味をと数えきれない位の人に言われたが2人ともこれといった趣味は無い。自分が退職後のここ数年は家を新しい就職先として全力で専業主婦をしてきた。家の中で休めなくなった生活の変化に少し不公平を感じながらも、私には賃金という目に見える生産性が無いので分業と思うしかない。ただひとつ救いだったのは夫が米国人だからかわからないが、毎日のように家事を褒めたり感謝をちゃんと「言葉」で伝えてくれることだった。これが私の大切な報酬となってここまで続けて来られたような気がする。

 

ただこう毎日2人で家にいるとなぜ私ばかりが?と思うことが少しずつ増えてきた。

 

「一緒にリタイアしよう。家のことも手を抜いていいよ」と夫は言った。嬉しい言葉ではあるが、私が手を抜いたらこの家がどうなるのか夫は全くわかっていない。Gが怖すぎて家を清潔に保っていると言っても過言では無い私と、Gなんてどうでも良いと思っている夫と最初に喧嘩が始まったのはそんなところからである。因みにこの地のGの体は日本のそれの1.2倍はあり、前を見ずに良く空を飛ぶ恐ろしい生き物である。

 

夫の在宅時間が増えると共に正体不明の小さなカスが家中のあちこちに落ち始めた。夫は夜でも窓は開けっ放しにして平気で居眠りをするので、すぐに全ての窓に網戸を取り付けた。それでもアメリカの隙間だらけの家には小さな虫やヤモリなどが入ってくる。ヤモリや蜘蛛は虫を食べてくれるので退治はせず私の味方として共存することに決めているのだが、やはり家の中に急に現れるとあの丸々とした体に驚いてついのけ反ってしまうアセアセハッ

 

うちのヤモリチーム員←日光浴中のうちのヤモリチーム員

 

しばらく2人の共同生活の妥協点を探っていかなければいけないが、喧嘩は疲れるのでなるべく避けたいと思っている。言いたいことは一度飲み込んで、本当に伝える必要があるかどうか考えてから口にするようにしようと決めた。そのせいか最近なんとなく自分が無口になっている気がするおばけ ただ、怒りの感情を一瞬でも自分の中に留めると案外口に出して言わなくても良いことが私の一言でお互いが不愉快な思いをしていたことがわかってきた。

 

そして感情的な言葉をグッと飲み込むことでストレスが溜まるかと思いきや、夫は(気がつけば)落ちたカスをさっと拭いたり、皿洗いが済んだ後に使ったコップを洗ってニコニコしている。明らかに行動が変わってきた。夫は人から指摘されなければ自分で出来るただの「男の子」だった。

 

こ、これが教育というものなのか!笑い泣き

 

きっとまだまだ大なり小なりの困難を乗り切っていかなければならないが、取り敢えず小競り合いのような状況は乗り越えた気がしてほっとしているコーヒー