生命保険に加入する目的は、
万が一の場合に遺族に死亡保険金が、
支給されるだけでいいのに、

保険募集人や出かけた保険ショップでは、
説明を1度聞いただけでは理解できない
大変複雑な保険商品を勧められ、
良い保険なんだろうと思って、
契約することもあります。

しかし、必要以上の保障と、
その分、保険会社に支払う、
保険料も高くなっていることもあります。

そこで、今回は、
このような保険の基本的な見方を、
死亡保険や医療保険を例に、
お話いたします。

お伝えする内容は次のとおりです。

・保険の役割
・保険商品を見るときの基本
・保険料の価格
・貯蓄として加入する

--------------
保険の役割
--------------

夫婦と中学生の子ども2人の4人家族で、
会社員の夫が死亡したら、

残された家族のために、
死亡保険金はいくら必要でしょう?

その金額を知るためには、

まず、遺族年金がどれだけ支給されるか、
確認します。

その計算方法の詳細は、
この記事では省略しますが、

受給出来る遺族年金として、

子どもが高校3年生の3月までは、
遺族基礎年金。

妻には、生涯または65歳から
自分の老齢厚生年金が受給できるまで、
受給できる遺族厚生年金。

それに、40歳から65歳になるまで
中高齢寡婦加算が受給できます。

それに加えて、
妻が働いていればその収入も加算できます。

ここで算出した受給額で、
足りない分を死亡保険に加入して、
死亡保険金で補います。

また、家族の誰かが、
病気やケガで入院したら、

所得に応じた高額療養費が、
支給されます。

医療費の自己負担額は3割ですので、
医療保険も、
公的な保障で足りないと思う金額を、
医療保険で補います。

保険の役割は、
公的な保障で足りない分を、

給与から天引きされる、
社会保険料とは別途、

保険料を支払って補うことです。

----------------------------
保険商品を見るときの基本
----------------------------

加入する候補となる保険商品で、
医療保険なら、
入院給付金が支給される
病名やケガは決まっているのか、

それとも、どんな病気やケガでも
入院すれば、入院給付金が支給されるのか、

その部分を確認していくことが、
保険商品を見る基本です。

-------------
保険料の価格
-------------

また、保険に加入する必要があれば、

保険会社は1社ではありませんので、
ほかの保険会社と比較して、

また、保険料を支払う期間から、
家計の負担も考えて、
適切な保険料と
保障を得られる保険商品に加入します。

特約の加入については、
主契約では、
保障されていない部分なのか?

それとも、主契約でも保障されているけど、
その病気で入院した時の
給付額を増やす特約なのか?

自身で必要だと思えば、
加入すればいいでしょう。

保険金や給付額が多くなれば、
その分、保険会社に支払う保険料も
高くなります。

また、支払う保険料以上の保障が、
期待できるのか?

また、掛捨ての保険だけど、
保障のみを期待して加入するのか?

後々になって、
後悔しないために加入するまでに、
確認しておくことも大切です。

--------------------
貯蓄として加入する
--------------------

保険商品は、貯蓄と保障を兼ね備えた、
金融商品です。

ここまでの話は、
ほとんど保障についてでした。

貯蓄については、
現在、銀行預金と同様に、
ほとんどその役目を果たしてはいません。

しかし、例えば保険会社が決めた投資信託で
運用する、変額保険であれば、

さらに、米ドルなどの海外の通貨建て
ならば、

貯蓄としての機能はあるかもしれません。

ただし、これらの変額保険は、
死亡保障は、その変額保険ごとに、
最低の保険金額が定められています。

しかし、満期保険金や解約返戻金は、
運用次第の保険商品が多く、時には、
支払った保険料を下回ることもあり、

そのリスクを負える資産で、
運用することが必要です。

保険といえども資産を増やす、
運用をするのです。

*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*
◆    今週のポイント
*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*

保険に加入するときは、

・加入する目的
・保障額
・保険料の支払える額

少なくともこの3点を確認しておけば、

いくら複雑な保険でも、
シンプルに加入できるでしょう!

:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:
◆ 編集後記
*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:

保険には、

必ず加入しないといけないの!?
 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第599号)
Photo by photo ac
「人生の添乗員」「人生の行程表」は牧野寿和の登録商標です