新NISAが話題になっています。
「貯蓄から投資」と言われる時代に、
税制が優遇されるふさわしい制度でしょう。

そもそも元本が保証されていない、
株式や投資信託といった金融商品は、

長期間運用することや、
運用する銘柄やファンドを分散する
といった、リスクを軽減する投資が、
勧められています。

そこで今回は、

年利2.0%で、
5年、10年、15年、20年運用した
シミュレーションをして、

何年間投資すれば、
どのくらいの成果をが得られるのか、
検証してみます。

お伝えする内容は次のとおりです。
・シミュレーションの前提条件
・5年、10年、15年、20年運用した成果
・実際の収益
・シミュレーションをしてわかったこと

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シミュレーションの前提条件
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シミュレーションの前提条件として、

国内外の大手企業や成長企業
国内外の債券、
また海外は地政学的、為替リスクを考慮して、

合計5つの株式と投資信託(ファンド)に、

毎月合計5万円ずつ、

平均して年利2.0%の成果が出る
と仮定します。

なお、税金や運用するための諸経費は
後ほど考慮します。

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5年、10年、15年、20年運用した成果
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シミュレーションの結果は、
次の通りです。

・5年運用した場合
投資額(積立てた額の合計):300万円
利息額:15万6,148円
受取総額:315万6,148円

・10年運用した場合
投資額(積立てた額の合計):600万円
利息額:64万0,790円
受取総額:664万0,790円

・15年運用した場合
投資額(積立てた額の合計):900万円
利息額:144万8,117円
受取総額:1,048万8,117円

・20年運用した場合
投資額(積立てた額の合計):1,200万円
利息額:273万5,877円
受取総額:1,473万5,877円

といったように、
長期間投資を続ければ、
利息が利息を生む福利効果が
顕著に表れます。

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実際の収益
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上記のシミュレーションの結果には、
税金や運用するための諸経費を
差し引いてはいません。

従って、実際の収益は下記の課税額や
諸経費を差し引いた金額です。

購入した価格より売却する価格高くなれば、

売却価格から
売却手数料-(株式購入価格+購入手数料)
を引いた売却差益に20.315%課税されます。

この売却差益のことを、
「キャピタルゲイン」と言います。

また、運用中の株式の配当金や
投資信託の収益分売金にも課税されます。

この運用中の利益のことを
「インカムゲイン」と言います。

なお、従来のNISAでも新NISAでも、
このキャピタルゲインとインカムゲインには、
課税されない、税制優遇があります。

ほかに、株式や投信信託を購入と売却するとき、
投資信託は運用中も、
経費が必要なこともあります。

どのくらいの経費が必要になるかは、
購入前の購入予定の証券会社や銀行で、
確認することが大切です。

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シミュレーションをしてわかったこと
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ここまで見てくると、
年利2.0%で運用できる、
複数の株式や投資信託を
見つけることが先決です。

見つける手法はさまざまですが、
株式の場合は、
投資する会社の経営方針や業績を
理解することです。

投資信託では、
その商品の運用方針を「目論見書」などを、
理解することです。

そして今までの株価や
投資信託の基準価格の基準価格の
推移を確認することも大切です。

また、今回は毎月5万円ずつ投資して
運用するシミュレーションをしました。

この5万円は、家計支出で今は必要のない
余剰金です。

株価や基準価格は当然上下しますので、
直近に、生活に必要なお金を
運用資金にするのは危険が伴います。

それに、長期に投資をすることは、
確かに統計値では
収益を得ることができそうですが、
必ず得ることできるわけではありません。

このようなことを理解してから、

元本の保証されていない
金融商品の中から
・どんな商品に
・投資額はいくらまで
・年利何%を目指して
・損失がいくらになったら損切りするか

そして、将来の家計収支の推移から、
何年間投資に使える資金があるのか、

確認して投資を始めることが
大切です。

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◆    今週のポイント
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貯蓄から投資へ、

まずは、授業料と考えて予算を決め、

実際に体験してみることでしょう! 

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◆ 編集後記
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投資で収益を上げるには、

ほったらかしでなく

定期的にお世話をすることも

大切です! 
 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第579号)
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