来年2024年から新NISA制度が始まります。

NISA(少額投資非課税制度)とは、
あらかじめ定められた、
株式や投資信託に投資をして
得られた収益にかかる20.315%の税金が
非課税になる制度です。

このNISAの制度が、
来年から新しくなるのです。

現在、銀行にお金を預けておくだけでは、
お金はほとんど増えません。

そこで、NISAを利用して、
金融商品に投資をして運用することは、
資産を形成する方法のひとつと言えます。

そこで今回は、
今まで元本が保証されていない金融商品に、
投資をすることに躊躇している方も含めて、

新NISAなら投資をしても良いのか、
考えてみたいと思います。

お伝えする記事の内容は次のとおりです。
・NISAはどのくらいの人数が運用しているか
・元本が保証されていないとは
・どのくらい収益が得られるのか
・結論

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NISAはどのくらいの人数が運用しているか
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日本証券業協会の
「NISA口座開設・利用状況調査結果
(2023年6月30日現在)について」によると、

2023年6月末の証券会社のNISA総口座数は、
1,290万口座であり、
2022年末と比較して9.4%増加しています。

一方で、日本の人口の17%前後、
5人にひとりは、
NISAで投資はしていないといった
複数の調査機関の結果もあります。

そもそも現在のNISA制度では、
株式・投資信託等を年間120万円まで購入して、
最大5年間、計600万円まで非課税で投資できる
「一般NISA」か、

一定の投資信託を年間40万円まで購入して、
最大20年間、計800万円まで非課税で投資できる
「つみたてNISA」のどちらかを選択して、
運用することができました。

2024年からの新NISA※では、
「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が併用でき、
また口座の開設期間が、
5年とか20年とかいった制限もなくなり、、
非課税保有限度額の総枠が
1,800万円まで可能になりました。

※新NISAの詳細は金融庁「新しいNISAのポイント」
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/index.html
を参照のこと。

従って、今後は20代30代を中心に、
また40,50代でも現在銀行に預貯金している
貯蓄の一部を運用する方もいるでしょう。

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元本が保証されていないとは
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現在銀行に預貯金をすると、
通常、1,000万円までの元本と
その利息が保証されています。

しかし、株式や投資信託、社債券など、
言い換えれば、
銀行の預貯金のほか、
一部の保険商品や個人向け国債以外の
金融商品の元本保証はされてはいません。

もし100万円、ある株式に投資したところ、
その会社の業績が何らかの原因で悪化したら、
会社の株価は下がります。

最悪その会社が倒産したら、
投資した資金は戻ってはきません。
そこまでのいかなくても、
また会社の業績とは別の外因で、
会社の株価には、
浮き沈みはあるものです。

債券についても同様なことが言えます。

NISAや新NISAでは、
金融庁から指定された、
株式や投資信託から選んで運用するのですが、
その危険は、まったくゼロではありません。

その対策として、

たとえば株式を保有するなら、
・長期間保有する
・業種の違う会社の株式を保有する
・日本と海外の株式を保有する
といったように、
銘柄を分散しながら運用して
収益を形成していくのが基本です。

このことは株式に限らず、
投資信託を運用する時にも言えることです。

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どのくらい収益が得られるのか
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毎月3万円ずつ積立てて
10年間、年利1%で運用すれば、
その間の利息は186,767円になり、
3,786,767円受取ることができます。

同様に、20年間年利1%で運用すれば、
その間の利息は769,713円になり、
7,969,713円受取ることができます。

想定の利率が年利1%ではなく、
3%と想定すれば、
受取れる収益は単純に3倍になります。

NISAで運用すれば、
この利息(収益)に課税はされないのです。

単に10年間銀行に積立預金をしておけば、
年利0.02%で運用したとしたら、
10年間その間の利息は3,632円になり、
3,603,632円受取ることができます。

20年間その間の利息は14,478円になり、
7,214,478円受取ることができます。

しかし、利息からは約20%課税されます。

なお、NISA、新NISAで運用しても、
運用する金融商品や銘柄によっては、
通常に運用するときのように、
手数料が必要になる場合もあります。

従って、その金融商品を購入する前に、
必ず確認をすることが大切です。

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結論
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単に銀行に預けておくだけでも、
そこからお金を使わなければ、
お金は貯まっていくでしょう。

上述のように株式などの金融商品で
年利1%で10年間運用していけば、
その間の利息は186,767円になります。

ただし、
あくまで机上ので平均的な数値です。

実際には、収益がこの倍になることも、
半分になるかもしれません。

なぜそのような値動きをするのか?

その原因を突き止めるため、
日本や世界の景気や社会情勢などの動向を
注視するようになるでしょう。

自身の資産を守りまた運用するには、
当然のことです。

一方で、面倒なことはしたくはないなら、
単に銀行に預貯金をして、
お金を貯めていってもいいでしょう。

ただし、これまでに
銀行に預貯金しかしたことがなく
まったく投資の経験のない方が

新NISAがどうだこうだといった、
情報に振り回されて、
自分も新NISAで運用しようと、
考え始めた時は、

初志貫徹で銀行預金を貫く。

または中途半端に運用を始めることなく、
金融商品で運用する勉強をしてから、
新NISAを始めてもいいでしょう。

なぜなら、
新NISAの非課税保有期間は、
無期限だからです。

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◆    今週のポイント
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元本が保証されていない金融商品で

運用するかしないか、

自身で決めることです!

しかし、仕組みを知らないまま始めては、

大変危険!です

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◆ 編集後記
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他人の儲かった話の裏に

損した話が潜んでいる

その話を聞くことが本命題!
 

 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第569号)

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