「わたしは生涯結婚しないつもりです。

介護が必要になれば、施設に入所して

生涯を終えたいと思っています。

私の考え方は間違っていますか?」

 

という相談が、以前筆者のところに

40代の単身の女性からありました。

 

そこで今回は、

単身の方が生涯住宅を所有しない、

生き方を考えてみます。

 

お伝えする記事の内容は次のとおりです。

単身者の住宅を持つ予定は少ない?

持ち家がないと老後が心配?

生涯の後片づけは誰がする?

結論

 

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単身者の住宅を持つ予定は少ない?

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多少古い資料にはなりますが、

総務省が平成22年に発表した

「住宅・土地統計調査、

追加集計統計トピックスNo.47」によりますと、

 

単身女性40歳代の

一戸建ての所有率は、19.6%

同じく共同住宅(マンション)は、39.8%

合計59.4%となっています。

 

ちなみに、単身の男性は、

一戸建ての所有率は、26.3%

同じく共同住宅(マンション)は、22.6%

合計48.9%と高い所有率です。

 

さらに、45~49歳で共同住宅(マンション)を

所有する割合は、

女性(21.9%)が男性(11.7%)のほぼ2倍、

女性はマンションを購入する割合が多いようです。

 

どちらにしても、

40歳代から、単身の方は老後の住まい準備を

はじめる方が多いようです。

 

しかし、まだ半数の方は、

賃貸住宅に住んでいるといえます。

 

この中で、どのくらいの方が、

将来住宅を所有しようとしているのか、

生涯、賃貸で住み続けるのか、

 

相続などで将来住宅を所有する方はともかく、

住宅ローンを組んで購入するには、

躊躇したりと、

資金面を含めて悩む時期でもあるでしょう。

 

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持ち家がないと老後が心配?

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筆者は、冒頭の女性のほかに、

持ち家がないと老後が心配、

といった相談を受けることがあります。

 

持ち家があれば心配しなくてもいいけど、

賃貸だから、

 

賃貸に住むのであれば、

(1)生涯家賃を払っていけるか

 

また、築古な住宅なら

将来その住宅をオーナーが、

 

建替えた場合、

(2)家賃が高くなっても借りられるか?

 

単に立ち退きを要請された場合、

(3)新居が見つかるか?

(4)新居に入居するための保証人はいるか?

 

といった心配が、

生涯付きまとうことが考えられます。

 

(1)から(4)の事態にならない対策として、

貯蓄をしておくこと。

 

また「築浅物件」といわれる、建物が建てられてから

経過した年数が経っていない物件に住むことです。

 

それに、入居するとき「普通借家契約」で、

長期に住むことができるようにしておくことです。

 

なぜなら、「定期借家契約」のような契約期間を

定めて契約では、

契約期間以降も継続して住み続けたくても、

 

オーナー側の様々な理由で、

再度、継続して契約することに

合意しなければ、

その物件から退去しなくてはなりません。

 

このように、確かに持ち家では、

心配しなくてもいいことが

賃貸住宅に住む時には心配があります。

 

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生涯の後片づけは誰がする?

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持ち家に住んで決めておくことに、

 

自身が生涯を終えた後、

いわゆる後片づけは誰にしてもらうのか?

 

生前からその人を委ね、

周りに迷惑がかからないように、

自身の資産を後片づけしてもらえるように、

準備しておくことも大事でしょう。

 

委ねる人には、兄弟や甥や姪といった親族に

なることが多いでしょう。

 

当然、自身が亡くなれば、

遺産を民法に定められた相続人に、

法律が定める割合で相続することになります。

 

特定の人に相続したいなら、

所定の手続きをした「遺言書」を

残しておくことが大切です。

 

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結論

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このように考えてきますと、

 

賃貸に住む場合、

人との交流というかお付き合いが、

持ち家を持つより、

生涯、頻繁に必要になるようです。

 

とはいうものの、

分譲マンションを購入して住んでも、

戸建て住宅を購入して住んでも、

 

介護が必要になれば、

施設に入所したとしても、

 

ひとりだけで生活は成立たないでしょう。

 

従って、ここまで記述したことを参考に、

 

生涯、資金に「ゆとり」があり、

気ままに引越ししながら、

住みたいところに住むなら、

 

賃貸住宅は、

格好の住み家かもしれません!

 

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◆  今週のポイント

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生涯、賃貸住宅に住む方は、

 

持ち家に住むより

 

お金の管理は必要になるでしょう!

 

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◆ 編集後記

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賃貸住宅とマイホームと

 

どちらいいのか?

 

論争されるところです!?

 

それは、その人の住まいに対する

 

ポリシーの違いです!

 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第557号)

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