今回は、自分の決めた目的達成のために
長期間にわたりお金を貯め、
そのお金を使うことを考えていきます。
考えていくことで、
先回の記事(第508号「老後はどこに誰と住む
~お金のことは抜きに考えてみる~」)
の最後にお話いたしました、
「軸になる」その理由も、
よりご理解いただけることでしょう。
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目的のためにお金を貯めることは簡単!?
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目的があって、
お金を貯めて、そのお金を使う経験は、
たとえば、短期的には、
旅行費用や住宅購入の頭金を貯める。
それより少し長くて
10数年貯めるのであれば、
子どもの大学進学資金を貯める、
または、起業資金を貯める。
といったことです。
生活をしていくうえで、
一定水準の収入が確保できている、
現役の時代であれば、
結構、簡単にお金を貯めることは、
できることでしょう。
ただし、現役の時代であっても、
貯めていく金額によっては、
今までの家計支出の別の部分を
締めていくことになるかもしれません。
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何十年も先のことは不確か
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また、老後の資金を貯めていく目的は、
現在の収入と老後の年金収入では差があり、
老後も今の生活を維持するために、
貯蓄が必要。
ということは、理解できることです。
しかし、将来何が起こるかわからないし、
そもそも、いくら貯めていくのか、
貯める目標額が漠然としている。
といったような理由で、
老後の生活費を貯めること自体を、
今一つ悩んでいる方がいることも
事実です。
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仮定した貯蓄の目標額を決める
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老後の生活のために貯蓄する目的は、
老後の生活でも、
現在の生活を維持していくために、
現在の収入と将来の年金収入の差額を、
確保するためです。
また、この貯蓄は、
自分の思い描いた生活を送るために、
今から貯めて、
準備しておくお金でもあります。
たとえば、
先回(第507号「老後はどこに誰と住む」)
で、お話したような、老後の住宅資金です。
このように、今後必要となるお金の
項目とそのおおよその金額を書き出して、
算出できた金額を、
貯蓄の目標額とすればいいのです。
なお、このようなお金を貯めることなく、
漠然と老後の生活を迎えても、
老後の生活で必要となるお金です。
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お金を貯めていく2つの方法
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お金を長期的に貯めていくには、
主に、2つの方法があります。
ともに、毎月決まった金額を
積立てることは基本です。
1つ目は、
預けたお金(元本:がんぽん)が、
必ず減らないよう貯める方法です。
銀行の定期預金や個人向け国債といった、
金融商品で貯めていきます。
ご存じのように、
これらの金融商品では、
利子や利息はほとんど付きません。
従って、
預けた金額のみで確実に積み上げていきます。
2つ目は、
元本の保証されていない、
金融商品などに運用して、
収益を貯めていく方法です。
たとえば、
株式投資や投資信託、債券、保険商品の一部、
といった金融商品を運用することです。
また、不動産や金やプラチナといった現物に
投資したりするのも、この方法のひとつです。
この方法では、元本が保証されていない分、
収入がある一方で、損出も出るといった、
リスクがあります。
海外の株式や投資信託や債券に投資すれば、
為替や地政学的なリスクも加わります。
はじめて元本保証にない金融商品で、
貯蓄の目的に投資運用をするなら、
現在は、税制優遇が施行されている
・NISA(少額投資非課税制度)
・iDeCo(個人型確定拠出年金)利用すれば、
あまり値動きが激しく変動しないであろう、
金融商品の銘柄から、
運用する金融商品を選ぶことができるでしょう。
また、節税の効果も期待できます。
ただし、くどい様ですが、
原則、運用する金融商品の元本は、
保証されていません。
最悪の場合、
元本が無くなることも考えられるのです。
なお、詳しい商品の内容は、
金融庁HP「NISAとは」
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html
iDeCo(イデコ)の特徴(iDeCo公式サイト)
https://www.ideco-koushiki.jp/guide/
をご覧ください。
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ここが「軸」
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このように考えてくると、
老後の生活をするにあたり、
生活費以外にも、
戸建ての持ち家に住んでいれば、
屋根の雨漏りといった修繕費用や、
思い立ったときに旅行にいったり、
趣味の美術品が買いたくなったり、
といったお金が必要になるでしょう。
ただ、そのたびごとに必要にお金を、
何とかねん出していては、
その後の生活が、成り立たなくなる、
可能性もあります。
それよりも、
ご自身が思い通りの生活を描き、
そのために必要なお金を計算して、
あらかじめ貯めて使った方が、
たとえそのお金が、
目標の額に達しなくても、
余裕のある生活ができることは確かです。
また、その時の状況により、
旅行のために貯めておいたお金を、
医療や介護の費用に使うことも
可能になるのです。
つまり、ご自身の「軸」を作っておけば、
老後の生活で、
予期せぬ変化に対応できるのです。
そのために、
ご自身の思い描いた生活を描き、
予算組みをして貯蓄をしていく。
この一連の流れのことを、
「軸」を作るといいます。
これで、
先回(2022年9月9日)の記事でお話ししました、
「どこに住むかも、誰と住むかも、
将来、その時のご自身や夫婦。
時には、独立したはずの子ども、
それに親族といった、
まわりの状況によって、
変えることもあるでしょう。
ただ、ご自身が、
どのようにどこに誰と住みたいのか、
思い描いていることを書いていれば、
それが軸となり、
その時々の変化を、
受け入れることは容易になることでしょう。」
と記述した、この記事の内容も、
ご理解いただけると思います。
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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ
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老後の生活の準備をする手始めは、
今から、
自分の思っている生活を
描いてみることです!
人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第508号)
Photo by photo ac
「人生の添乗員」「人生の行程表」は牧野寿和の登録商標です