今回は、自分の決めた目的達成のために

 

長期間にわたりお金を貯め、

そのお金を使うことを考えていきます。

 

考えていくことで、

先回の記事(第508号「老後はどこに誰と住む

~お金のことは抜きに考えてみる~」)

の最後にお話いたしました、

「軸になる」その理由も、

よりご理解いただけることでしょう。

 

---------------------------------------------

目的のためにお金を貯めることは簡単!?

---------------------------------------------

目的があって、

お金を貯めて、そのお金を使う経験は、

 

たとえば、短期的には、

旅行費用や住宅購入の頭金を貯める。

 

それより少し長くて

10数年貯めるのであれば、

子どもの大学進学資金を貯める、

または、起業資金を貯める。

といったことです。

 

生活をしていくうえで、

一定水準の収入が確保できている、

 

現役の時代であれば、

結構、簡単にお金を貯めることは、

できることでしょう。

 

ただし、現役の時代であっても、

貯めていく金額によっては、

今までの家計支出の別の部分を

締めていくことになるかもしれません。

 

----------------------------

何十年も先のことは不確か

----------------------------

また、老後の資金を貯めていく目的は、

 

現在の収入と老後の年金収入では差があり、

老後も今の生活を維持するために、

貯蓄が必要。

ということは、理解できることです。

 

しかし、将来何が起こるかわからないし、

そもそも、いくら貯めていくのか、

貯める目標額が漠然としている。

 

といったような理由で、

老後の生活費を貯めること自体を、

今一つ悩んでいる方がいることも

事実です。

 

----------------------------------

仮定した貯蓄の目標額を決める

----------------------------------

老後の生活のために貯蓄する目的は、

 

老後の生活でも、

現在の生活を維持していくために、

 

現在の収入と将来の年金収入の差額を、

確保するためです。

 

また、この貯蓄は、

自分の思い描いた生活を送るために、

今から貯めて、

準備しておくお金でもあります。

 

たとえば、

先回(第507号「老後はどこに誰と住む」)

で、お話したような、老後の住宅資金です。

 

このように、今後必要となるお金の

項目とそのおおよその金額を書き出して、

算出できた金額を、

貯蓄の目標額とすればいいのです。

 

なお、このようなお金を貯めることなく、

漠然と老後の生活を迎えても、

老後の生活で必要となるお金です。

 

-------------------------------

お金を貯めていく2つの方法

-------------------------------

お金を長期的に貯めていくには、

主に、2つの方法があります。

 

ともに、毎月決まった金額を

積立てることは基本です。

 

1つ目は、

預けたお金(元本:がんぽん)が、

必ず減らないよう貯める方法です。

 

銀行の定期預金や個人向け国債といった、

金融商品で貯めていきます。

 

ご存じのように、

これらの金融商品では、

利子や利息はほとんど付きません。

 

従って、

預けた金額のみで確実に積み上げていきます。

 

2つ目は、

元本の保証されていない、

金融商品などに運用して、

収益を貯めていく方法です。

 

たとえば、

株式投資や投資信託、債券、保険商品の一部、

といった金融商品を運用することです。

 

また、不動産や金やプラチナといった現物に

投資したりするのも、この方法のひとつです。

 

この方法では、元本が保証されていない分、

収入がある一方で、損出も出るといった、

リスクがあります。

 

海外の株式や投資信託や債券に投資すれば、

為替や地政学的なリスクも加わります。

 

はじめて元本保証にない金融商品で、

貯蓄の目的に投資運用をするなら、

 

現在は、税制優遇が施行されている

・NISA(少額投資非課税制度)

・iDeCo(個人型確定拠出年金)利用すれば、

 

あまり値動きが激しく変動しないであろう、

金融商品の銘柄から、

運用する金融商品を選ぶことができるでしょう。

また、節税の効果も期待できます。

 

ただし、くどい様ですが、

原則、運用する金融商品の元本は、

保証されていません。

 

最悪の場合、

元本が無くなることも考えられるのです。

 

なお、詳しい商品の内容は、

NISA(少額投資非課税制度)

金融庁HP「NISAとは」

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html

 

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCo(イデコ)の特徴(iDeCo公式サイト)

https://www.ideco-koushiki.jp/guide/

をご覧ください。

 

--------------------

ここが「軸」

--------------------

このように考えてくると、

老後の生活をするにあたり、

生活費以外にも、

 

戸建ての持ち家に住んでいれば、

屋根の雨漏りといった修繕費用や、

 

思い立ったときに旅行にいったり、

趣味の美術品が買いたくなったり、

といったお金が必要になるでしょう。

 

ただ、そのたびごとに必要にお金を、

何とかねん出していては、

 

その後の生活が、成り立たなくなる、

可能性もあります。

 

それよりも、

ご自身が思い通りの生活を描き、

そのために必要なお金を計算して、

あらかじめ貯めて使った方が、

 

たとえそのお金が、

目標の額に達しなくても、

余裕のある生活ができることは確かです。

 

また、その時の状況により、

 

旅行のために貯めておいたお金を、

医療や介護の費用に使うことも

可能になるのです。

 

つまり、ご自身の「軸」を作っておけば、

老後の生活で、

予期せぬ変化に対応できるのです。

 

そのために、

ご自身の思い描いた生活を描き、

予算組みをして貯蓄をしていく。

 

この一連の流れのことを、

「軸」を作るといいます。

 

これで、

先回(2022年9月9日)の記事でお話ししました、

 

「どこに住むかも、誰と住むかも、

将来、その時のご自身や夫婦。

時には、独立したはずの子ども、

それに親族といった、

まわりの状況によって、

変えることもあるでしょう。

 

ただ、ご自身が、

どのようにどこに誰と住みたいのか、

思い描いていることを書いていれば、

それが軸となり、

その時々の変化を、

受け入れることは容易になることでしょう。」

 

と記述した、この記事の内容も、

ご理解いただけると思います。

 

 

*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:

■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ

*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:

 

老後の生活の準備をする手始めは、

 

今から、

 

自分の思っている生活を

 

描いてみることです!

 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第508号)

Photo by photo ac

「人生の添乗員」「人生の行程表」は牧野寿和の登録商標です