「健康寿命」が延びても夫婦で考えておく家計の3つのこと

 

 「健康寿命」とは、

健康の上での問題はなく、

誰の手を借りることもなく、

ひとりで日常の生活できる期間のことです。

 

先ごろ、2019年の数値が、

男性が72.68歳、

女性が74.79歳

と、厚生労働省から発表されました。

 

ちなみにこの数値は、

3年ごとに発表されています。

前回2016年の数値より、

男女とも約0.5歳ずつ延びています。

 

そこで今回は、

「健康寿命」

心身ともに健やかに過ごせる時期を考慮しながら、

夫婦で過ごす老後の生活での家計について、

考えておいた方がいい3つの点を、

夫であるAさんと妻であるBさんの夫婦を、

例にお伝えいたします。

 

なお、Aさん夫婦は、現在ともに、

これまでに大病や入院したこともない、

健康体のともに60歳です。

 

 

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夫婦ともに「健康寿命」の期間

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男性の「健康寿命」は、約72歳ですので、

あとAさんは12年間です。

 

女性の「健康寿命」は、約74歳ですので、

あとBさんは、14年間です。

 

また、この夫婦は、

男性のAさんの年齢にあわせて、

これから12年間、自立した生活ができます。

 

 

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「健康寿命」と「平均寿命」の期間

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2020年の平均寿命は、

男性81.64歳

女性87.74歳と

 厚生労働省から発表がありました。

 

「平均寿命」から「健康寿命」を引いた期間は、

ひとりで生活するには、

支障があるかもしれない期間です。

 

Aさんは、約81歳-約72歳=9歳

Bさんは、約87歳-約74歳=13歳

 

Aさんは9年間

Bさんは13年間

自立した生活が出来ない可能性もあります。

 

 

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妻ひとりの生活期間

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また、男女の「平均寿命」の差は、

87歳-81歳=6歳

 

妻のBさんは、

夫の平均寿命後約6年間は、

ひとりでは生活できない状況で

過ごすことになります。

 

 

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実際の生活との差

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上記は、

単に統計上の数値での計算であり、

実際の個々人の生活とでは、

大きな隔たりがあるでしょう。

 

現在の親戚や近所の人々をみても

言えることです。

 

しかし、今後、生活していく上で、

参考になることも含まれています。

 

そのうちの、

家計について3つ順番にみていきます。

 

 

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1.貯めたお金を使える期間は決まっている

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Aさん夫婦の場合、

老後の生活にために貯めたお金のうち、

旅行に行く費用など、

生活をしていく以外のお金の使えるのは、

夫婦ともに「健康寿命」の間です。

 

あと、12年間くらいで、

使いきる計画を立ててもいいでしょう。

 

 

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2.妻のひとりの生活を考える

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また、上述もしましたように、

まったくの統計上の数値ではありますが、

 

妻のBさんは、

夫のAさんが亡くなってから、

6年間ひとりで生活をすることになります。

 

しかも、「健康寿命」の期間はすぎています。

 

ということは、

ひとりでの生活が困難になるかもしれない状態で、

独居生活になるかもしれません。

 

この間の生活費なども含め、

家計を維持していく方法を、

あらかじめ考えて準備しておく必要があります。

 

 

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3.「健康寿命」後の生活を考える

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「健康寿命」後の生活を考えると、

夫婦ともに、

介護が必要な生活になるかもしれません。

 

そこで、夫婦それぞれが、

介護の必要な状況を家計でも

考慮しておいてもいいでしょう。

 

参考数値として、

生命保険文化センター発表の

「生命保険に関する全国実態調査平成30年度」から、

介護費用は、平均で494万円くらいになります。

 

ただし、全額一度に支払うのではありません。

 

 

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統計の数値と付き合う方法

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「健康寿命」も「平均寿命」も文字の通り、

平均的な数値です。

 

平均値については、

60歳と100歳の平均は80歳になる、

といったくらいに考えておいてもいいでしょう。

 

ただ老後の生活の準備をする上では、

参考にすべき数値でもあります。

 

 

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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ

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単に「老後の生活」といっても、

 

その中の期間によって、

 

お金の使い方は変わります!

 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第478号)

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