No.1062  こんな時だからこそ,家計の棚卸をして結果に対応をする

 

コロナ禍の影響で、

家計収支が変化しているかもしれません。

 

そこで今回は、家計の棚卸をして、

現在の収入、支出、貯蓄額と、

コロナの感染が始まる前の2019年以前の

家計との違いを比較して、

その対応方法を考えていきます。

 

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簡易的な家計の棚卸の方法

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家計を棚卸するためには、

 

具体的に期間を決めて、

収入、支出そして

貯蓄額を集計することから始めます。

 

まず、年間収支を知る簡易的な方法として、

 

サラリーマンの方なら、

給与が振り込まれる銀行口座の残高を、

事業主の方なら毎月の所得を、

それぞれベースに計算してみます。

 

最初に、計算する一定の期間を決めます。

 

例えば、サラリーマンの方であれば、

給与が振り込まれる、

2020年の12月末日口座残高から、

1年前の

2019年の12月末日の口座残高を

引くことで、

2020年の家計収支がわかります。

 

結果がプラスなら、年間収支は黒字、

マイナスであれば、

年間収支は赤字だったということです。

 

次に収入は、その期間の手取り収入額を、

手計算で足して算出します。

 

支出は、

算出した収入から年間収支を引いた金額です。

 

これで、

年間収支、収入そして支出が算出できます。

 

同様の計算を、

2019年の12月末日口座残高から、

1年前の

2018年の12月末日の口座残高を

引くことで、

2019年の家計収支がわかります。

 

そして、

2020年と2019年の結果を比較します。

 

 

もっと直近の期間で算出するなら、

本年の7月末の残高と、

昨年の7月末の残高。

それに、昨年の7月末の残高と、

一昨年の7月末の残高で、

比較しても良いでしょう。

 

ただ、昨年の7月末は、

すでにコロナ禍最中でしたので、

その家庭の事情に即して、

時期をずらして集計しても良いでしょう。

 

なお、この計算は短期間で集計するより、

少なくても半年以上1年間くらいの数値が、

よりリアルに、家計の数字を反映します。

 

最後に貯蓄の額は、

集計した期間の末日の残高を

計上することにします。

 

 

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変化を理解する

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上記の方法で算出した直近の

収入、支出の数値は、

現在の家計状況を物語っています。

 

算出した数字で、

収入が増えても減っても、

その理由を解明することが大切です。

 

また、収支の増減は一時的なものなのか、

今後も続いていくのかも、

現状を理解しておくことも必要です。

 

一方、貯蓄額について、

残高が増減した場合の理由も、

一時的なものか続いていくのか、

この数値も理解することが必要です。

 

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資産額を調べておく

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ところで、余りなじみのない言葉と

いわれることもありますが、

 

保有資産の額も調べておきましょう。

 

マイホームや自家用車、

それに株式や投資信託の運用といった、

現在保有している資産の金額です。

 

もし、これらのものを現在売却すると

いくらになるのか?

 

その金額の合計が資産額になります。

 

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負債の額も調べておく

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住宅ローンなど融資を受けた借入金を

返済している方は、

 

今後、利息を含めた総返済額を

つまり負債額を計算しておきましょう。

 

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家計も企業も記帳が大切

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このようにお話をしていくと、

経理に詳しい方は、まるで、

家計の「損益計算書」や「貸借対照表」を

作成するみたいだ。

といわれます。

まさにその通りです。

 

家計運営をするためには、

ここまで算出してきた数字は、

大切な数字なのです。

 

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現状から対応する

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ここまで算出した家計の数値から、

 

収入が減少した場合は、

 

それが一時的なものか、

今後もこの水準で続くものか、

さらに減少するのか、

 

また、支出が増えた場合も

 

それが一時的なものか、

今後もこの水準で続くものか、

さらに減少するのか、

 

その対策として、

 

一時的に、

貯蓄を取り崩すことで対応できるのか、

抜本的な対策が必要なのか、

 

早急に見極めていくことが必要です。

 

収入が増えた場合や、

支出が減少した場合も、

 

それが一時的なものか、

今後もこの水準で続くものか、

さらにこの現象が大きくなるのか、

 

見極めて、資産形成に反映すべきです。

 

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保有資産も考慮して対応する

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収入の減少や支出の増加は、

 

一時的なもので、

今後は、以前の状態に戻る根拠が、

明確であれば、このまま

しばらく様子を見ていても良いでしょう。

 

しかし、明確な理由が見つからない場合は、

 

今後、子どもの教育資金、

夫婦の老後生活資金

といった目的のために貯蓄ができるよう、

また、家計の負債を増やさないために、

早期に家計の運営の方法を抜本的に、

変えるべきでしょう。

 

保有資産を、

売却するのもひとつの方法です。

 

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世の中は常に変化している

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なぜなら、考えてみてください。

 

これからスマホのない社会で、

生活をしていくことは可能でしょうか?

 

私たちは、常に変化している世の中に、

対応しているのです。

 

従って、

コロナ禍による社会の変化を、

一時的なものととらえて、

 

また以前の社会に戻ると思って、

家計の運営をするより、

 

現在の社会に対応できるように、

柔軟な家計運営に心がけた方が、

 

家計はうまく回ると思うからです。

 

 

もし、家計の運営を改善するのであれば、

 

早期に着手した方が、

その分、効果も早く出てくるでしょう。

 

そのためにも、

この時期だからこそ、

定期的な家計の棚卸が必須なのです。

 

 

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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ

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以前に社会に戻ることを前提に

 

現状を拒否するより

 

これからの将来に柔軟に対応できる

 

家計運営を創ることが必要です!

 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第455号)

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