No.1010 老後のマイカー所有と家計を考える

 

歳を取っても、マイカーを持っているこ

とは、老後の家計収支に、どのくらい

影響するのでしょう。

 

今回は、老後の生活でのマイカーを

所有することが、家計にどのくらい

影響するものか、考えてみたいと思

います。

 

なお、高齢者(65歳以上)の方が、自動

車を運転することが、問題になっていま

す。

確かに検討すべき事項ですが、今回は、

家計の面から検討していきます。

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マイカーは生活の必需品

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マイカーに乗り慣れている方や家族に

とって、自家用車は、生活の必需品で

あり、無くなっては困ります。

 

世帯ごとに何台のマイカーを所有して

いるのでしょう。

 

2021年3月現在、首都圏(東京、神奈

川、埼玉、千葉)や大阪、京都府それ

に兵庫県の1都2府4県では1世帯1台

に満たないです。

 

しかし、それ以外の道県では、1世帯

に1台以上のマイカーを所有しています。

全検協「自家用乗用車の世帯当たり普及台数」より)

 

マイカーは、多くの人にとって、生活の

必需品であることは確かです。

 

ただ、この統計数字からは、高齢者の

マイカーの所有台数までは不明です。

しかし、私が車を運転しているとき、

一見して私より年齢が高そうな方が、

自家用車を運転していること。

あまり良い例ではありませんが、高

齢者が起した事故のニュースからも、

高齢者、つまり老後の生活において、

マイカーは、生活の必需品である

ことは、理解できます。

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マイカーを所有するには費用がいる

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マイカーを所有するのには費用がか

かります。

 

マイカーを所有するために、購入費や

購入時の税金は除き、毎月または毎

年必要な費用の概略を確認してみます。

 

1.ガソリンなどの燃料代(毎月)

2.自動車税の納付(年1回)

3.強制保険、任意の自動車保険料

4.車検代(新車購入3年後から2年

に1回)

5.定期点検代(任意の場合もあり

・車検のない年は年2回、車検の年は

年1回)

6.修理代(修理が必要になったとき)

7.部品交換代(部品の交換が必要に

なったとき)

8.車を洗う洗剤やアクセサリー購入費

9.所有者の個人的な趣味趣向を含め

必要な費用です。

1.から4.または5.までは、定期的に必

要な費用です。

具体的な金額は、所有する車の排気

量や任意の自動車保険の補償内容

によって変わってきます。

 

上記の1.から9.の費用の合計は、

家計の負担と言えます。

 

ちなみに、私がライフシミュレーションを

させていただいた方の毎年の費用と

して、

1500CCクラスの車で、

1.から5.までで、

毎月25000円、年間30万円くらいの方が、

多いように思います。

 

ただし、6.7.の修理や部品の交換

費用は、一回の作業について、

10万円以上の単価の場合もあります。

内容によっては、

自動車保険から補填されることも

あります。

 

また、8.9.は個人の趣味趣向による

ところもあり、人によっては、

多額を掛けている方もいるようです。

 

ほかに、マイカーを運転するときの

多くは、お買い物に行く、旅行に行く、

子どものお稽古や塾の送り迎えを

するといった、お金を使う目的が

多くあります。

 

単に、散歩をするように、単に、車を

運転するだけは稀有でしょう

(厳密に言えば、この場合でも

燃料を消費しています)。

 

言い換えれば、マイカーを運転する

ごとに、家計からその分のお金も

出ていくのです。

 

なお、2台以上のマイカーを所有

すれば、車ごとに、その費用が

かかります。

 

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老後、マイカーはいつまで所有しますか

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端的に言えることは、マイカーの

所有を止めれば、その分、

家計からの支出は減ります。

 

近い将来、自動運転をする車が普及して、

またガソリン車から電気自動車が、

主流になったとしても、

 

上記のようなマイカーを所有するための

費用は、変動があっても家計支出から、

まったく無くなることはないでしょう。

 

もし、マイカー所有を止めたら、電車、

バス、タクシーなどの交通費がかかる

ようになります。

 

また、遠出をするのであれば、

その時だけ、レンタカーを借りれば

よいでしょう。

 

また、普及し始めている、カーシェア

リングを利用しても良いかもしれません。

 

その費用は、マイカーを所有して

いた時の毎月のガソリン代くらいで、

納まる様にも思えます。

 

 

冒頭でお話をした繰り返しになりますが、

1都2府4県では、2世帯に1世帯の割合

でしか、マイカーを所有していません。

 

もっとも、車を所有していないのは、

たとえば東京都内でも、鉄道網が発達し

ているなど、地域的特色があるのでしょう。

 

 

このように考えると、生活の足をマイカー

から、公共機関に変化させるとともに、

交通の便の悪いところから、交通の便

の良いところへ、住むところを変える、

 

老後を生活する居住地を選択する手段

のひとつにも思うのです。

 

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マイカーのいらない理想の生活とは

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マイカーのいらないところに転居したら、

その地域では、食費などが高くなるかも

しれません。

 

その金額は、マイカーを所有する費用と

比較して、高くなったとしても同額くらい

でしょう。

 

また、反対に安くなる地域を探しても

良いでしょう。

 

人生100年時代とも言われています。

 

老後の生活する時間はたっぷりあります。

 

現役の時代から、マイカーのない生活を、

あなたのセカンドライフの選択肢に、

加えてみるのも良いかもしれません。

 

 

 

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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ

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マイカーを所有することは、

 

結構、費用がかかります。

 

マイカーの所有をやめると、

 

その分、スリムな家計運営が

 

可能になるかもしれません!

 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第445号)

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