No.945  記述通りに実行できると思っている方へ   

 

投資信託を運用して、

老後の生活費を蓄えたい。

 

現在、加入している保険を見直し、

適切な保障内容の保険で、

家計から無駄な支出をなくしたい。

 

賢い住宅ローンの組み方を知りたい。

 

相続について知りたい。

 

家計を節約するには、

何から手を付けたら良いのか。

 

といった疑問を解消する内容を著述した、

専門的な書籍や雑誌が、

数多く出版されていますし、

またウェブサイトも上がっています。

 

 

ご自身の解決したい望みを叶えるために、

本などに記載された内容通りに実行しよう

としている方もいます。

 

ただ、書かれていること通りに、

ならないこともあります。

 

なぜでしょう?

 

 

そこで、今回は、

この記事をはじめ、

私自身が、数多くの記述をしている者として

「専門書通りに実行できる」

と思っている方へ向けて、

 

知っておいていただきたいことを、

お話して参ります。

 

 

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記述の内容は基本的なこと

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まず知っておいていただきたいことは、

 

テーマのタイトルはともあれ、

内容は、そのテーマを解決したい、

数多くの方に対応できる

基本的な、必ずすべき総論の内容が多く、

 

一方で、その方の実情に当てはまる、

各論的な内容が記載されることは、

乏しいということです。

 

 

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住宅ローンの場合

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例えば、住宅ローンで、

住宅購入費用の融資を受けたい場合の例です。

 

5000万円の物件の購入を希望している方が、

 

その方の年収や家族構成などによって、

いくらまでの融資を受け、

何年間で返済するのが妥当なのか?

 

「住宅ローン」に関連する記述を読むことで、

 

通常、読者は、

何十種類もの解決策を考えることは可能になります。

 

 

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金融商品で運用したい場合

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また、元本が保証されていない金融商品で、

具体的には、

株式や投資信託などの運用の知識を得たい場合も、

 

その金融商品の仕組み。

 

iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)や

NISA(ニーサ、少額投資非課税制度)などは

税制上の優遇措置が講じられていること。など、

 

運用をしていく上で知識が記述されています。

 

しかし実際に、

運用する金融商品を選択する場合に、

 

運用する方ごとに、

具体的にいくらまで、

元本の保証されていない金融商品に、

お金を使ったら良いのか?

 

また、iDeCoやNISAを利用して、

その方にとっての

メリット、デメリットなど、

 

具体的にまた詳細に、

著述することは困難を伴うことです。

 

 

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相続の場合

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相続の場合についても同様に、

 

相続を考える時には、

 

相続税控除の特例、

相続で遺産分割の対象になる方、

また各々の遺産分割の割合。

 

相続税が必要か否か、

相続税の納付が必要ならおおよその金額。

相続税控除の内容。

 

遺言書の書き方。

 

などの記載から、

 

ご自身の場合は、

どんな特例の対象になるのかならないのか、

といった選別をしながら、

相続問題を、解決していくことが必要なのです。

 

 

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ご自身に当てはめる注意事項

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このように考えていくと、

 

本やウェブサイトなどのさまざまな記述の中から、

ご自身に、当てはめる作業は必須です。

 

大変重要ですし、時には困難も伴うでしょう。

 

判断を間違えると、

ご自身のことではなく、

間違った方向に進みかねません。

 

例えば、

一度にまとまったお金が手元に入ってくる、

退職一時金を、

銀行の定期預金に入れておいても、

現在はほとんど金利も付かないので、

投資信託など、元本の保証されていない金融商品で、

多少リスクはあっても運用しようと、

考えている方がいたとします。

 

この考え方をしても良い方と、

考え直した方が良い方がいます。

 

例えば現役中に、

元本の保証されていない金融商品で、

運用の経験がある方ならまだしも、

まったく運用計算のない方が、

書物の記述をたよりに、

運用を試みることは大変危険で、

やめた方が良いということです。

 

 

また、著述の内容を、

ご自身にカスタマイズするためには、

家計収支を計算して把握、

将来のもらえる年金額の推定

現在の資産とその額の一覧表の作成など、

時間をかけて行う作業が必要になります。

 

この作業で、計算を間違えたりすると、

将来の家計運営に障害が起きかねなく、

慎重に計算することが求められます。

 

 

繰り返しになりますが、

記述のタイトルはともあれ、

また、記述の内容は、

間違ったことを記述していなくても、

万人に対応した内容だということです。

 

 

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著述の利用方法

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繰り返しになりますが、

間違っている内容が書かれていることは、

ありません。

 

従って、

ご自身の住宅購入や資産形成、

相続対策といった課題や

iDeCoやNISAといった制度の、

知識を得ることに利用してもよいでしょう。

 

また、記述内容を実行するには、

ご自身の環境にあるように、

ひと工夫してからの方が良いですし、

 

費用が高額になればなるほど、

税理士や弁護士それにFPといった、

専門家の助言を受けるのも良いでしょう。

 

専門家に相談すれば、

費用が掛かるといわれる方もいますが、

 

専門家は、専門知識を持ち合わせており、

その知識を持ち合わせてみえない、

またはその知識があやふやだと思って相談する方の、

時間や労力の削減が可能になり、

また、むしろ無駄にお金を使うことが

減少するでしょう。

 

 

つまり、相談者が多くの著述を読んだことで、

迷いが生じている場合、

その方に適した助言もしてくれるでしょうし、

時には著述に書かれていることを、

間違った理解をしているときは、

専門家は、正しい内容の助言をしてくれます。

 

ただ、専門家に相談すると費用が掛かる、

とは言われますが、

ここは、専門家は専門家となる為の

さまざまな投資をして現在に至っていると、

と割り切っていただきたいものです。

 

 

そこで、まずご自身でこれはという著述を読んで、

その後にその分野の専門家に相談してみる。

 

時間も労力も、

内容によってはトータル的に費用も、

抑えることのできる、

ベストな方法のひとつと考えるのです。

 

 

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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ

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行動を起こすために、

 

その分野の著述を読むことは、

 

間違いではありません

 

その後の行動の選択が重要なのです!

 

 

 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第432号)

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